仕事に行きたくないし辞めたいのは甘え?原因と対処法と辞めどきサイン10個
2026/09/11
朝、体が動かないほど仕事に行きたくないなら、今日は休んで大丈夫です。
行きたくない気持ちが続くのは甘えではなく、心と体が限界を知らせているサインです。
ただし原因が人間関係なのか、仕事の量なのか、体の不調なのかで、休むだけで済むのか休職や退職まで考えるべきかが変わります。
出勤前の頭痛や涙、日曜の夜だけ強くなる憂うつな気分など、行きたくない状態にはいくつかの型があり、辞めどきのサインは当てはまる数で重さを測れます。
今日どう動くか、この先どの選択に進むかを、自分で決められるところまで案内します。
仕事行きたくない、辞めたい原因のチェックリスト
自分が何にすり減っているのかを言葉にできると、休めば戻るのか、会社に相談すべきか、辞める準備に入るのかの見当がつきます。
原因は心と体に出る症状、仕事そのもの、人間関係、環境と種類が分かれていて、どこに手を打つかが変わるので分けて考えます。
| 原因の種類 | よくある具体例 | まず打つ手 |
|---|---|---|
| 体の症状 | 布団から体を起こせない、支度中に頭やお腹が痛くなる、涙が出てくる | 今日は休む。2週間以上続くなら受診する |
| 人間関係 | 上司が高圧的、職場で孤立している、ハラスメントを受けている | 社内の窓口か労働基準監督署に相談する |
| 仕事の内容と量 | 興味が持てない、ノルマや責任が重い、業務量が終わらない | 上司に業務量や担当の変更を相談する |
| 労働環境 | 長時間労働やサービス残業、通勤が長い、職場の騒音や温度 | 異動やテレワークを人事に相談する |
| 評価と給料 | 正当に評価されない、給料や昇進に納得できない | 退職の準備を始める |
| キャリア | この会社で成長する姿が想像できない、会社の方向と合わない | 退職の準備を始める |
6分類のうち複数の行にチェックが入る人は多く、原因を1つに絞れなくてかまいません。
どれにも当てはまらないと感じても、はっきりした理由が出てこない状態そのものがあるので、自分を責めなくて大丈夫です。
チェックが入った数が多いほど今の状態は重いと考えて、この先の選択を急いでください。
出勤前の頭痛や涙など体に出るサイン
体に出ている反応は気持ちの弱さではなく、限界が近いことを知らせる材料です。
- 布団から体を起こせない、起きても体が重いまま
- 支度を始めると頭が痛くなる、お腹をこわす
- 食事がのどを通らない、または食べる量が増えている
- 夜になっても眠れない、明け方に目が覚めてしまう
- きっかけがないのに涙が出てくる
- 職場のことを思い浮かべると胸が苦しくなる、心臓が速く打つ
出勤前だけ症状が出て休日は軽くなるなら、体が職場に反応している状態と考えられます。
2週間以上続いているなら我慢して様子を見ず、心療内科か精神科を受診してください。
上司や同僚との人間関係のストレス
誰との、どんなやり取りですり減っているのかを具体的にすると、自分で変えられる問題かどうかが分かれます。
- 上司が高圧的で、指示もはっきりしない
- 同僚と話がかみ合わない、職場で孤立している
- いじめやハラスメントを受けている
- 派閥や陰口に巻き込まれている
人間関係は自分だけが変わっても解決しない部分があり、我慢の限界が来やすい原因です。
相手が変わらない限り動かない問題と、相談すれば動く問題を分けて、動かせるほうから手を付けましょう。
ハラスメントに当たる扱いを受けているなら自分で抱えず、社内の窓口か労働基準監督署に相談してください。
仕事の内容が自分に合わない感覚
仕事の中身が合わない状態には、経験を積めば変わるものと、性格や適性による時間では解決しないものがあります。
- 仕事そのものに興味を持てない
- 自分の得意なことと業務内容がずれている
- ノルマや責任の重さが自分に合わない
- 苦手な作業が仕事の中心を占めている
慣れで解決しそうかどうかを見分けると、社内で異動を願い出るのか、転職して仕事の中身から変えるのかを選べます。
仕事を覚えても苦手な作業への負担が減らないなら、慣れでは解決しないほうに寄せて考えてください。
仕事の量や通勤時間など労働環境の問題
量や時間や通勤の負荷は自分の頑張りで減らせない部分が大きく、続けるほど消耗します。
- 業務量が多すぎて時間内に終わらない
- 長時間労働やサービス残業が当たり前になっている
- 通勤時間が長い、満員電車がつらい
- 職場の騒音や温度など物理的な環境が悪い
- 会社の将来性に不安がある
このうち業務量と通勤は、上司への相談やテレワークへの切り替えで変えられる余地が残っています。
サービス残業が当たり前になっている職場なら、労働基準監督署に相談できます。
やりがいが消えて燃え尽きた状態
以前は楽しめた仕事に何も感じなくなったなら、燃え尽き症候群と呼ばれる、意欲と感情が枯れた状態に入っている可能性があります。
- 長時間労働が続いている
- 休みの日も仕事が頭から離れない
- 以前は楽しめた仕事に情熱がなくなった
- やり終えても達成感が得られない
- 何をするにも気力がわかず集中できない
放っておくと回復までに時間がかかるため、休めば戻る段階を過ぎていないかを先に確かめてください。
数日休んでも気力が戻らないなら、休職も含めて職場から離れる期間を長めに取る方向で考えましょう。
日曜の夜や休み明けだけ強くなる憂うつな気分
日曜の夜や月曜の朝だけ気分が重くなるなら、仕事そのものよりも職場に戻ることへの反応が強く出ています。
年末年始やお盆が明けた時期にも同じことが起き、休みが長かったぶん戻りにくさも強く出ます。
休みの終わりに強く出るのは、休んで力が抜けたときに自分の状態へ気づきやすくなるからです。
平日の途中では軽くなる週もあるので、毎週続いているのか連休明けだけなのかで深刻さの見当がつきます。
毎週日曜の夜に同じ状態が来ているなら、休み方の問題ではなく職場側の原因を疑ってください。
はっきりした理由がないのに行きたくない気持ち
大きな不満がないのに行きたくないのは、理由がないのではなく、自分でまだ言葉にできていないだけです。
漠然とした不安や気分の落ち込みが続き、気力がわかないまま出勤している人は少なくありません。
疲れがたまると考える力が落ちるので、原因を言葉にする作業そのものが難しくなります。
思っていることを紙に書き出すと、うまく言えなかった原因が形になってくることがあります。
理由が分からないからと放置せず、この状態が続くなら受診の対象にしてください。
仕事行きたくない朝にできる対処法
体の症状が出ている朝は、出勤するか迷い続けるより先に休む判断をしてください。
年次有給休暇の取得は労働基準法で認められた権利で、理由を会社に伝える義務はないので、体調不良の一言で連絡は済みます。
休むと決めてしまうと、なぜこんなに行きたくないのかを考える余裕が生まれます。
休んだ日に用事を詰めると休息にならないので、その日は回復と原因の整理だけに使ってください。
1日休んでも気持ちが戻らないなら、1日の休みでは足りない段階に来ているので、休職や退職を含む選択に進みます。
有給か欠勤で今日は会社を休む
年次有給休暇は労働基準法39条で定められた労働者の権利なので、取るのに会社の許可も理由の説明もいりません。
有給を使えば収入を減らさずに1日離れられます。
有給が残っていなくても欠勤で休めますが、その日の給料は減ります。
前日や当日の朝に申し出ても取得できる会社は多いので、朝の時点であきらめなくて大丈夫です。
会社が有給を認めない対応を取ったときは、休んだ日と会社の言い分を記録に残しておいてください。
会社への連絡は体調不良の一言で済ませる
上司への連絡は、体調不良で今日は休みますという一言で足ります。
- 今日は休むという事実
- 連絡が取れる時間帯
- 引き継ぎが必要な業務があれば1行だけ添える
有給の取得に理由の説明義務はなく、欠勤の連絡も休むという事実が伝われば足ります。
診断名や症状を細かく説明する必要はありませんし、電話が難しければメールやチャットでの連絡を認める会社も増えています。
連絡すること自体ができないほど追い詰まっているなら、家族に代わりに連絡してもらってください。
行きたくない理由を紙に書き出す
紙とペンを用意して、行きたくない理由を次の4つの区分に分けて書き出してください。
- 人間関係
- 給料
- 仕事の内容
- 労働時間
うまく言葉にならなくても、思いついた順にそのまま並べてかまいません。
書き終えたら、自分で変えられるものと変えられないものに分け、変えられないものが多いほど環境そのものを変える方向に傾きます。
この紙は、上司に業務量や担当を相談するときの材料にそのまま使えます。
家族や友人に今の気持ちを話す
一人で抱えていると考えが同じところを回り続けるので、気持ちを否定せずに聞いてくれる相手を選んで話してください。
解決策をもらう必要はなく、話すだけでかまいません。
社内に話せる相手がいれば、状況を知っている立場から具体的な助言がもらえます。
身近に話せる相手がいなければ、公的な相談窓口を使う手があります。
甘えだ、みんな我慢していると返してくる相手には話さないでください。
睡眠と食事で体を休める
睡眠と食事が崩れると、辞めるか続けるかを判断する力そのものが落ちます。
- 眠れる時間に眠る
- 寝る前のカフェインとスマートフォンを控える
- 食欲がなければ食べられるものだけでよい
- 入浴や音楽など、負担にならない時間を作る
休みの日に予定を詰めると休息になりません。
何もしない時間を意識して残してください。
仕事を辞めたい人が辞める前に試せる相談
辞めるかどうかを決める前に、会社の中と外で使える相談先を一通り試すと、変えられる部分が残っているかどうかがはっきりします。
業務量や通勤といった負荷は会社側の条件で決まっているので、こちらから伝えないかぎり会社は気づかないまま動きません。
相談する前に、行きたくない理由を書き出した紙を手元に置いて、困っていることと希望する状態を整理しておきましょう。
相談したのに何も変わらなかったという事実そのものが、辞める判断をするときの根拠になり、やるだけやったと自分で納得できます。
相談したせいで立場が悪くなりそうな職場なら、社内ではなく心療内科や労働基準監督署といった社外の窓口から使ってください。
上司に業務量や担当の変更を相談する
上司に持ちかける中身は、次の3つに絞ると話が具体的になります。
- 業務量そのものを減らしてほしい
- 担当している案件を別の人に移してほしい
- 人を増やしてほしい
つらいという感情ではなく、今抱えている仕事の数と、どこで詰まっているのかを具体的に伝えてください。
書き出した紙をそのまま材料に使い、こうなれば続けられるという希望の状態まで一緒に伝えると、上司も動きようがあります。
上司は部下の業務量を正確につかんでいないことがあり、担当が1つ外れるだけで負荷が変わるケースもあります。
上司自身が行きたくない原因になっているなら、その上の役職者か人事に相談先を切り替えましょう。
異動や時短勤務、テレワークを人事に頼んでみる
会社に制度があれば、辞めずに働く場所や時間だけを変えられます。
頼めるのは、部署の異動、体調や家庭の事情を理由にした時短勤務への切り替え、通勤がつらい場合のテレワークへの切り替えです。
人間関係や通勤が原因なら、異動やテレワークで原因そのものが消えることがあります。
まず就業規則を開いて、その制度が自分の会社にあるかどうかを先に確かめてください。
制度がない会社では頼んでも実現しないので、待ち続けずに休職や退職の検討へ移りましょう。
同僚と一緒に職場の改善を人事に働きかける
一人では言いにくい問題も、同じ不満を持つ同僚と一緒に伝えると人事が動きやすくなります。
一人の訴えは個人の不満として処理されがちですが、複数人から同じ声が上がると職場の問題として扱われます。
人事に持っていく中身は、業務の進め方の見直しと、ハラスメント対策の強化です。
伝えるときは自分がつらいという話ではなく、この職場の仕組みに問題があるという形にまとめてください。
声を上げたことが本人に伝わって立場が悪くなる職場なら、社内で動かずに労働基準監督署などの社外の窓口を使いましょう。
心療内科や労働基準監督署に相談する
相談先は、症状の相談、気持ちの整理、労働問題、仕事探しの4つで分かれていて、内容に合った先を選ばないと解決まで進みません。
| 相談先 | こんなときに使う | できること |
|---|---|---|
| 心療内科・精神科 | 眠れない、食欲がない、頭痛や腹痛などの症状が続いている | 診察と治療、休職に必要な診断書の発行 |
| カウンセリング | 症状より、気持ちや考えを整理したい | 話を聞いてもらい、自分の状態を言葉にする |
| 労働基準監督署 | 長時間労働、サービス残業、ハラスメントなど法律に触れる問題がある | 会社への指導や是正の申告受付 |
| ハローワーク | 仕事探しや職業訓練を考えている | 職業相談、求人紹介、失業保険の手続き |
どこに行けばいいか決められないときは、体に症状が出ているかどうかで医療機関と労働の窓口を分けてください。
心療内科を受診すると、休職に必要な診断書を出してもらえます。
診断書が出れば、辞めるか続けるかの二択ではなく、会社に籍を置いたまま休むという道が使えるようになります。
仕事を辞めたいのが甘えか限界かを見分けるサイン
辞めたいと感じること自体は甘えではないので、気持ちの強さで自分を責める判断をやめて、当てはまるサインの数で見てください。
気分は日によって上下しますが、慢性化した体調不良や意欲がまるごと消えた状態は、日々の波では説明がつきません。
サインは、心と体に出るものと、仕事や会社への見方に出るものの2種類があります。
複数当てはまるなら、今の働き方を見直す段階に来ています。
1つか2つ当てはまるだけですぐ辞めると決めず、まず休んでみて変わるかどうかを見ましょう。
仕事を辞めた方がいい5つのサイン
退職を具体的に考え始めていい状態かどうかは、次の5つで見分けられます。
- 眠れない、食べられない、頭が痛い、気分が落ち込むといった状態が常になっている
- 働く気力がまったくわいてこない
- こじれた相手との関係が戻らず、嫌がらせも止まらない
- この会社は先が危ない、やり方が正しくないと感じている
- 自分が進みたい方向と会社が進む方向がずれている
この5つは、どれも自分の努力では変えにくく、時間が経つほど深刻になります。
2つ以上当てはまるなら、辞めることを具体的に考え始めてかまいません。
当てはまるのが1つだけなら、その1つに絞って上司や人事に相談する余地がまだ残っています。
仕事の辞めどきのサイン10個
もっと細かく確認したい人は、日々の行動や気持ちに出る10個で見てください。
- 出社する場面を思い浮かべると涙が出てくる
- 休みの日にも頭の中から仕事が消えず、体が休まらない
- 以前はしなかった間違いが増え、集中が続かない
- 楽しみにしていた趣味に手が伸びなくなった
- 家族や友人と話しても、口から出るのは職場の不満ばかり
- 上からの指示や会社のやり方に、うなずけない場面が増えた
- この職場で自分が伸びていく先が見えない
- 働いた分に給料が追いついていないと感じ続けている
- 目標にしたい先輩や上司が職場に見当たらない
- 頭やお腹の痛み、めまいが引かないまま続いている
1から5は心と体に出るサイン、6から10は会社への見方に出るサインで、性質が分かれています。
心と体のサインが多いなら休職、会社への見方のサインが多いなら転職と、進む先が変わります。
全部は当てはまらなくても、涙が出ることと体調不良の慢性化の2つがそろっているなら、辞める判断より先に受診してください。
仕事を辞めたいときの有給、休職、退職の選び方
会社を離れる方法は、有給で休む、休職する、退職するの3つがあり、離れられる期間と、その間の収入と、会社に出すものが違います。
| 有給で休む | 休職する | 退職する | |
|---|---|---|---|
| 会社に行かない期間 | 数日から残っている日数まで | 就業規則で決まった期間(数か月から年単位の会社が多い) | 退職日以降ずっと |
| その間の収入 | 給料が満額出る | 会社の規定次第で無給の会社が多く、健康保険の傷病手当金で給料のおおよそ3分の2 | 失業保険。自己都合なら7日の待期と原則1か月の給付制限のあと |
| 会社に出すもの | 有給休暇の申請だけ(理由は不要) | 医師の診断書と休職の申請 | 退職届(法律上は2週間前まで) |
| 向いている状態 | 今日や数日離れれば持ち直せそう | 体の症状が続いていて、職場自体には戻れる余地がある | 改善を働きかけても変わらず、戻る気もない |
傷病手当金は、病気やけがで働けない間の収入を健康保険が補ってくれる制度です。
収入が途切れる期間を先に把握しておくと、手元の貯金でどこまで持つかを計算できます。
休職できる会社とできない会社があるので、あると思い込んで待たずに就業規則を先に開いてください。
数日休めば持ち直せるなら有給を使う
数日離れれば戻れそうな段階なら、給料が減らない有給がいちばん負担の軽い休み方です。
有給休暇は取得の理由を問われない権利なので、体調でも気持ちの整理でも使えます。
使えるのは残っている日数までですが、連続してまとめて取るか、週の途中に1日挟むかは自分で選べます。
数日休んでも戻らないなら、有給を全部使い切ってしまう前に心療内科を受診して、休職に進む道も考えましょう。
体の症状が続くなら診断書を取って休職する
症状が続いているなら、会社に籍を置いたまま長く休む休職という道があります。
- 心療内科や精神科を受診して診断書をもらう
- 診断書を添えて会社に休職を申請する
- 休職できる期間と給料の扱いを就業規則で確かめる
- 無給の会社なら、加入している健康保険に傷病手当金を申請する
休職は法律の制度ではなく会社ごとの制度なので、あるかどうかも期間も給料の扱いも就業規則で決まります。
傷病手当金は連続3日休んだあとの4日目から、給料のおおよそ3分の2が通算1年6か月まで支給されますが、正確な金額は加入している健康保険の窓口で確認してください。
会社に籍が残るので、回復したら戻るという道も残せますし、辞めずに長く離れられる分、落ち着いてから進む先を決められます。
休職の制度がない会社では、傷病手当金は退職後の継続給付など別の条件になるため、会社と健康保険の窓口に先に確かめておきましょう。
職場の改善を働きかけても変わらないなら退職する
相談や異動の希望を出しても変わらなかったのなら、退職は逃げではなく妥当な判断です。
ハラスメントが改善されない、会社の方向と自分の目指す先が合わないという状態も同じで、自分の努力で変えられない条件が残る職場は時間をかけても動きません。
試したうえでの判断なら、辞めたあとに後悔しにくくなります。
退職後は失業保険を受け取れますが、自己都合退職だと7日の待期に加えて原則1か月の給付制限があります。
収入が途切れる期間を計算せずに辞めると生活が苦しくなるので、生活費と手続きの準備を先に進めてください。
仕事を辞めたいと伝える前に準備すること
退職を口に出す前に、就業規則の申し出期限と有給の残日数を押さえておくと、切り出す日と最終出社日を自分で決められます。
いつ言えば間に合うかは会社によって違い、1か月前までと定めているところが多くあります。
準備なしで辞めると、収入が途切れる期間に生活が苦しくなります。
生活費を3か月から半年分そろえ、失業保険の受給資格と給付制限を調べ、在職中に次の仕事の方向を決めておきましょう。
引き継ぎ資料の作成と、健康保険と年金の切り替え手続きも、退職日が決まる前に段取りを組んでおくと慌てずに済みます。
就業規則で退職の申し出期限と有給の残日数を確認する
法律では、期間の定めのない雇用は申し入れから2週間で終わると民法627条で決まっているので、退職日の2週間前までに伝えれば辞められます。
一方で就業規則では1か月前や2か月前と定めている会社が多く、円満に辞めたいなら就業規則の期限に合わせるのが基本です。
就業規則の期限より早く辞めたい事情があるなら、法律上は2週間で辞められることを踏まえて会社と話しましょう。
有給の残日数を数えて、退職日までに使い切る形で最終出社日を決めると、最終出社日を退職日より前にできます。
就業規則は社内のイントラネットに置かれていることが多く、見つからなければ総務に聞いてください。
生活費の3か月から半年分を用意する
用意しておく金額の目安は生活費の3か月分で、できれば半年分あると安心です。
自己都合で辞めると、最初の入金までに1か月以上かかります。
その間は収入がない前提で計算し、退職後も続く住民税や社会保険料の支払いも足しておいてください。
必要な金額が決まると、今の貯金からいつ辞められるかを逆算できます。
貯金が足りないなら、次の仕事を決めてから辞める順序に切り替えましょう。
失業保険の受給資格と給付制限を調べる
失業保険を受け取るには、雇用保険に一定の期間入っていた実績が要ります。
自己都合退職の場合は7日の待期のあと、原則1か月の給付制限があり、これは2025年4月1日以降に辞めた人に適用される期間です。
会社都合で辞めた人や、病気などが理由の特定理由離職者には給付制限がかからないため、辞め方によって受け取り始める時期が変わります。
自分の被保険者期間と離職理由がどう扱われるかは、受給の手続き先であるハローワークで確認できます。
体調不良が退職の理由なら特定理由離職者に当たる可能性があるので、診断書などの資料を残しておいてください。
在職中に次の仕事の方向を決める
転職活動は在職中に始めるのが基本で、収入が続いているあいだなら条件の合わない会社を断る余裕が生まれます。
応募先まで決めきれなくても、どの業種でどんな働き方をしたいかという方向だけは決めておきましょう。
心と体の症状が強いときに転職活動まで進めると負荷が増えるので、その段階では方向を決めるだけにとどめて、休むことを優先してください。
引き継ぎ資料と健康保険、年金の手続きを段取りする
健康保険と年金は退職日の翌日に資格を失うので、空白の期間を作らない段取りが要ります。
| 手続き | いつまでに | どこで |
|---|---|---|
| 引き継ぎ資料の作成 | 最終出社日から逆算して着手 | 社内(担当業務の手順と進行中の案件をまとめる) |
| 健康保険の切り替え | 退職日の翌日から期限内 | 任意継続は加入していた健康保険、国民健康保険は市区町村の窓口、家族の扶養は家族の勤務先 |
| 年金の切り替え | 退職日の翌日から期限内 | 市区町村の窓口で国民年金へ切り替え |
| 失業保険の申請 | 離職票が届いたら | ハローワーク |
引き継ぎ資料がそろっていると、退職を切り出したあとの気まずさが減ります。
切り替えの手続きには期限があり、忘れると保険証がない期間ができてしまうので、退職日が決まった時点で市区町村の窓口に確認しておきましょう。
辞めたい気持ちが強くてもやってはいけないこと
追い詰まった日にやりがちな行動には、あとから取り返しがつきにくいものが3つあります。
退職の意思表示は一度受理されると撤回が難しく、無断で出社しない状態が続けば会社の処分の対象になり、限界のサインを押し殺して働き続ければ回復が遅れます。
自分の口で辞めると言えないことがバックレを考える理由なら、退職代行に依頼して会社とのやり取りを任せる方法があります。
勢いで退職届を出す
退職届は、会社が受理した時点で効力を持ちます。
翌日に気持ちが変わっても撤回できるかは会社の判断次第になり、次の仕事も生活費も決まらないまま退職日を迎えることになります。
気持ちが高ぶった日は判断が一方に偏るので、出す前に1日休んで、同じ気持ちが続くかを確かめてください。
数日置いてから決めても遅くはありません。
会社に連絡せずバックレる
連絡せずに行かなくなると、次のような形で自分に返ってきます。
- 会社が損害賠償を請求する場合がある
- 懲戒解雇の処分を取る会社がある
- 懲戒解雇は転職のときの経歴に残る
- 会社から家族や緊急連絡先に連絡がいくことがある
無断で出社しない状態が続くと、会社は就業規則にもとづく処分に踏み切れる立場になります。
休みますという一言を入れておけば、処分の対象になる無断欠勤にはなりません。
自分の口から言えない状態が続いているなら、退職代行に依頼すれば会社とやり取りせずに辞められます。
限界のサインが出ているのに我慢を続ける
体調不良が慢性化した状態で働き続けると、回復はその分だけ遠のきます。
回復に時間がかかるほど、次の仕事を探す体力も削られていきます。
続ければいつか報われるとは限らないので、我慢を続けることも辞めることと同じ大きさの判断として扱ってください。
我慢を美徳にも失敗にも寄せず、当てはまるサインの数で続けるか離れるかを比べると、冷静に選べます。
辞めたいと自分で言えないときに使える退職代行
退職代行は、本人の代わりに退職の意思を会社に伝えるサービスで、依頼した日から出社しなくてよくなるため、会社と顔を合わせずに辞められます。
交渉ができるのは労働組合が運営するか弁護士が関わるサービスで、民間企業の運営だと退職の意思を伝えるところまでにとどまります。
有給休暇を使い切ってから辞めたいなら、交渉できる運営形態を選ばないと希望が通りません。
料金は2万3千円から2万4千円のところがあり、後払いに対応するサービスもあります。
料金や保証の中身は変わることがあるため、記事作成時点の金額として読み、申し込む前に公式サイトで確かめてください。
| こんな人に向く | サービス名 | 料金 | 運営形態 | 支払方法 |
|---|---|---|---|---|
| 後払いにしたい | 退職代行Jobs | 23,000円 | 労働組合と連携(弁護士監修) | クレジットカード、コンビニ払い、後払い、銀行振込 |
| 今日中に辞めたい | 退職代行ヤメドキ | 24,000円 | 民間企業運営 | クレジットカード、後払い、銀行振込 |
| 有給を使い切りたい | 退職代行OITOMA | 24,000円 | 労働組合運営(弁護士監修) | クレジットカード、銀行振込 |
退職代行Jobs
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 23,000円(記事作成時点) |
| 運営形態 | 労働組合と連携、顧問弁護士が監修 |
| 支払方法 | クレジットカード、コンビニ払い、後払い、銀行振込 |
| 対応時間 | 24時間対応 |
| 特徴 | 退職後の転職支援、社員寮からの引っ越しサポート |
退職代行Jobsは労働組合と連携しているため、有給休暇の消化などを会社と交渉できる立場にあります。
支払方法に後払いが入っているので、手元にお金がない状態でも依頼を先に進められます。
実際に使った人の話では、依頼後に会社と一度も直接やり取りせずに退職できています。
社員寮に住んでいて退去先も同時に決めないといけない人は、引っ越しサポートまで含めて相談してください。
表示されている23,000円は紹介サイト限定の価格表記があるため、申し込む前に公式サイトで金額を確かめましょう。
退職代行ヤメドキ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 24,000円(記事作成時点) |
| 運営形態 | 民間企業運営 |
| 支払方法 | クレジットカード、後払い、銀行振込 |
| 対応の速さ | 最短10分で対応、即日退職に対応 |
| 特徴 | 全額返金保証 |
退職代行ヤメドキは最短10分で対応し即日退職にも対応するので、明日の出勤をどうしても避けたい人でも間に合います。
即日退職は依頼したその日から出社しなくてよくなるという意味で、退職日そのものは会社との調整で決まります。
実際に使った人の話では、依頼したその日のうちに退職の連絡が済み、翌日から出社していません。
民間企業の運営なので、有給休暇や退職日の交渉はできず、交渉が必要なら労働組合が関わるサービスに切り替えてください。
後払いにも対応していて、退職できなかった場合の全額返金保証がついています。
退職代行OITOMA
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 24,000円(一律、追加料金なし。記事作成時点) |
| 運営形態 | 労働組合運営、弁護士監修 |
| 支払方法 | クレジットカード、銀行振込 |
| 交渉できること | 有給休暇の消化を交渉できる |
| 特徴 | 退職届と引き継ぎ書の作成サポートが無料、全国対応 |
退職代行OITOMAは労働組合が運営しているので、会社と交渉する立場が法律上認められています。
有給休暇が残っているなら、交渉で消化できた日数分の給料が支払われるので、その分だけ手取りが増えます。
実際に使った人の話では、有給の消化交渉を代行してもらえています。
退職届と引き継ぎ書の作成サポートが無料なので、何をどう書けばよいか分からない状態でも任せられます。
支払方法はクレジットカードと銀行振込だけなので、後払いで依頼したいなら退職代行Jobsか退職代行ヤメドキを選びましょう。
次の仕事で辞めたいと思わないために辞めた後にやること
辞めたあとは、休む、振り返る、動くの順番で進めてください。
嫌だったことを言葉にしておくと、次の会社を選ぶときの除外条件になり、自分の得意なことを整理すれば選ぶ条件も決まります。
業種と働き方の方向を絞ってから、求人を見て応募する段階に進みます。
まず心身を休める期間を取る
辞めた直後は疲れとストレスが体に残っていて、そのまま次を始めると同じ理由でつらくなりやすい状態です。
自己都合で辞めた場合、失業保険が振り込まれ始めるまでの期間はどのみち収入が途切れます。
この期間を休む時間として先に決めておくと、早く決めなければという焦りが減ります。
生活費が持たないなら、次の方向を決める作業だけを休みながら進めましょう。
体調不良が続いているなら、辞めたあとも心療内科や精神科の受診は続けてください。
自分の得意なことと嫌だったことを書き出す
退職して落ち着いたら、紙を1枚用意して次を書き出してください。
- できた仕事、続けられた仕事
- 嫌だったこと(人間関係、労働時間、仕事の中身)
得意なことだけを基準にすると、条件の似た会社をまた選んでしまうので、嫌だったことは次の会社の除外条件として残してください。
除外条件が決まっていると、求人を絞る作業が速く進みます。
在職中に行きたくない理由を紙へ書き出していれば、その内容をそのまま使えます。
興味のある業界や職種を絞って転職活動を始める
業界と職種の方向を先に決めてから、求人を見始めてください。
方向が決まらないまま応募すると、受かった会社に流されて決めることになります。
除外条件に当てはまる求人を最初から外すと、応募する数は減っても続けられる会社に当たります。
未経験の分野に移るなら、必要な資格や勉強を先に調べ、収入が下がる期間も見込んでおきましょう。
職業訓練を受けながら次の仕事を探したいなら、ハローワークで相談できます。
仕事行きたくない、辞めたい人のよくある質問
辞めたいと言ったら甘えだと言われそうなときはどうすればいいですか?
甘えかどうかは相手の主観で決まるものではなく、心と体に出ているサインの数で判断します。
辞めどきのサインが複数当てはまっているなら、それは気の持ちようではなく体が出している事実です。
否定してくる相手には話さず、医師や公的な窓口など、事実で判断してくれる相手に相談してください。
診断書がなくても休職できますか?
必要な書類は会社ごとに違い、就業規則で決まっています。
診断書を求める会社が多い一方、診断書なしで認める会社もあるため、まず就業規則を確認しましょう。
傷病手当金を申請する場合は医師の証明が要るので、いずれにしても受診が必要になります。
休職中も給料は出ますか?
無給とする会社が多いです。
その場合は健康保険に傷病手当金を申請すると、給料のおおよそ3分の2にあたる額を受け取れます。
正確な金額と条件は、加入している健康保険の窓口で確認してください。
辞めたいと伝えて引き止められたら辞められませんか?
引き止められても辞められます。
申し入れから2週間で雇用は終わると法律で決まっていて、会社が認めるかどうかは条件になっていません。
就業規則の期限に合わせるほうが円満ですが、引き止めが続くなら退職届を書面で出して、日付の記録を残しましょう。
退職代行を使うと会社から自分に連絡が来ますか?
依頼した時点で会社への連絡は代行が行い、本人へ連絡しないよう伝えてもらえます。
実際に使った人からは、会社の誰とも話さないまま辞められたという声が出ています。
ただし会社が本人に連絡すること自体を法律で止められるわけではないため、どこまで対応してもらえるかは依頼前に確認してください。
退職代行で辞めると転職で不利になりますか?
退職代行を使った事実が転職先に伝わる仕組みはなく、履歴書に書く必要もありません。
不利になるのはむしろ無断退職による懲戒解雇で、こちらは離職票に記録が残ります。
仕事行きたくないなら今日は休み、辞めたいサインが続くなら退職しても甘えではない
朝に体が動かないほど行きたくないなら、今日は有給か欠勤で休んでよく、それは甘えではありません。
行きたくない原因は、体の症状、人間関係、仕事の内容と量、労働環境、評価と給料、キャリアの6つに分かれ、どこに当たるかで打つ手が変わります。
辞めどきのサインが複数当てはまるなら、有給で休む、診断書を取って休職する、退職するの3つから、離れられる期間と収入で選んでください。
退職を決めたら、いつまでに言えばよいか、有給が何日残っているか、生活費と失業保険はどうなるかを先に調べます。
自分で辞めると言えないならバックレず、退職代行に頼めば会社と話さないまま辞められます。

