新卒が退職代行で辞めるのは甘え?1年目でも後悔しない辞め方と選び方
2026/07/23
新卒でも退職代行は使ってかまいません。入社1年目で辞める人は約10人に1人いて珍しくなく、辞める自由は法律で守られています。
「新卒ですぐ辞めるなんて甘え」と自分を責める必要はありません。退職代行を使う新卒はここ数年で増え、毎年4月から5月の連休明けには新入社員からの依頼が集中します。問題はあなたではなく、辞めたいと思わせる環境の側にあります。
この記事では、自分が退職代行を使うべきケースかどうかの見きわめ方、訴えられる・バレる・転職に響くといった不安への正しい答え、そして運営母体と料金で失敗しない選び方までを順に説明します。
読み終える頃には「自分は使っていい」「このケースなら使うべき」と判断でき、次に何をすればいいかまで決められるはずです。
新卒でも退職代行を使って辞めていい
新卒でも退職代行は使えます。辞めるかどうかを決めるのは会社ではなく、あなた自身です。
その根拠は3つあります。1年目で辞める人が一定数いること、退職代行を使う新卒が増えていること、そして退職が法律で認められた権利であることです。順に見ていきます。
1年目で辞める新卒は10人に1人いる
新卒1年目で会社を辞める人は、決して特別ではありません。
厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」によると、大卒者が入社1年目で辞める割合は近年およそ10%です。3年以内では3割を超えています。
| 学歴 | 1年目の離職率 | 3年以内の離職率 |
|---|---|---|
| 大学卒 | 約10% | 約34% |
| 高校卒 | 約17% | 約38% |
「大卒3年3割」という言葉は以前から使われてきました。つまり10人に1人は1年以内に、3人に1人は3年以内に辞めているということです。この数字は特定の業界だけの話ではなく、全国の新卒者を集計した平均です。あなたが辞めたいと思うのは、統計の上でも珍しいことではありません。
同じ職場に1年目で辞めた先輩がいなくても、それはたまたまです。全体で見れば毎年一定の割合で辞める人が出ています。周りに言い出せず孤立を感じても、同じ立場の人は今この瞬間にも大勢います。まずは「辞めたい自分は例外ではない」という事実を、判断の出発点にしてください。
退職代行を使う新卒は年々増えている
早期に辞める人が増えるのと並行して、退職代行を使う新卒も増えています。
とくに入社直後の4月から、連休が明ける5月にかけて、新入社員からの依頼が集中する傾向があります。SNSでブラック企業の実態が広まり、「この環境にいても伸びない」と早めに見きわめる若手が増えたことが背景にあります。
「みんな我慢しているのに自分だけ逃げるのでは」と感じる必要はありません。同じ時期に同じ決断をする人が大勢いるのが今の実態です。ただし、増えているからと焦って業者を決めるのは禁物です。選び方はこの記事の後半で説明するので、そこまで読んでから動きましょう。
会社に退職を拒む権利はなく法律が辞める自由を認めている
会社が「辞めさせない」と言っても、その言葉に法的な力はありません。
正社員のように期間の定めのない雇用では、退職を申し出てから2週間で会社を辞められます。民法にはっきり定められています。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。(民法第627条)
「就業規則で1か月前と決まっている」と会社が言っても、法律が就業規則より優先されます。脅すような強い引き止めは在職強要といい、それ自体が問題のある行為です。まず「法律上は必ず辞められる」という事実を、心の支えにしてください。
辞めていいと分かったところで、いきなり業者に申し込む前に、自分で確認しておきたいことを整理します。
退職代行を使う前に確認しておきたいこと
退職代行には数万円の費用がかかります。申し込む前に自分でできることを済ませておくと、余計な出費や後悔を防げます。
無理に自力で辞めろということではありません。自分で確認して「やはり難しい」と感じたら、迷わず代行を使ってかまいません。あくまで、動く前に落ち着いて整理するための準備です。
自分で辞意を伝えて辞められそうか一度振り返る
まず、上司に一言「辞めます」と伝えるだけで辞められそうか、一度だけ振り返ってみてください。
もし伝えられそうなら、自分で辞めれば数万円は節約できます。上司との関係が悪くなく、辞めると言えば素直に受け入れてもらえそうな職場なら、代行を使わずに済むこともあります。
一方で、引き止めがしつこい、パワハラがある、顔を見るだけで動悸がするといった状態なら、振り返る必要はありません。そのまま代行に頼って大丈夫です。無理に自力で伝えようとして体調を崩せば、節約した数万円よりずっと大きなものを失います。
この振り返りは我慢を強いるためのものではありません。少しでも心や体に負担がかかるなら、迷わず次の準備に進みましょう。
会社に返す備品と受け取る書類を把握しておく
退職のときに返すものと受け取るものを、先に一覧にしておくと手続きが滞りません。
| 会社に返すもの | 会社から受け取るもの |
|---|---|
| 貸与パソコン、社員証、制服、健康保険証 | 離職票、源泉徴収票、年金手帳、社会保険資格喪失証明書 |
返すものは、退職を伝えた後に郵送すれば会社の人と顔を合わせずに済みます。返却をめぐるトラブルは数少ない実際の火種なので、そこだけは丁寧に対応してください。着払いではなく元払いで送り、送った記録が残る方法を使うと、後から「返していない」と言われる心配もありません。
受け取る書類のうち離職票は、失業給付を受け取るときと次の転職のときに必要です。源泉徴収票は年末調整や確定申告で使います。どれも自分では作れない書類なので、退職後に必ず受け取りましょう。もし書類がなかなか届かないときは、代行や労働組合を通じて会社に催促してもらえます。事前にどの書類が届くはずかを知っておけば、届かないことにすぐ気づけます。
有給が残っているか給料の未払いがないか確認する
辞める前に、残っている有給と未払いのお金がないかを確認しておきましょう。
有給が残っていれば、消化してから辞められる可能性があります。給与明細を見て、払われていない残業代がないかもチェックしてください。見落としがちなお金を取り戻せれば、代行費用の一部を実質的に回収できます。
ただし、有給消化や未払い分の請求は会社との交渉が必要です。交渉ができる業者は運営母体によって限られます。ここは業者選びに直結する話なので、後半の選び方で詳しく説明します。
自分でできる確認を済ませたうえで、それでも代行を使うべきなのはどんな人かを見ていきます。
退職代行を使うべき新卒はこんな人
退職代行が特に役立つのは、自分の力だけでは会社を辞めにくい状況にある人です。
次の4つのケースは、いずれも我慢を続けると損をするパターンです。当てはまるものがあれば、代行を前向きに考えて問題ありません。逆に、どれにも当てはまらなくても、辞めたい気持ちが消えないなら使ってかまいません。
聞いていた労働条件や仕事内容と実際が違う
入社前に聞いていた話と実際の仕事がまるで違う場合、辞める正当な理由になります。
「完全週休2日のはずが休日出勤ばかり」「希望職種で採用されたのに関係のない現場に回された」といったずれは、会社側に非があります。実は、こうした条件のずれには法律の後ろ盾があります。労働基準法では、示された労働条件が事実と違うときは、労働者がすぐに契約を解除できると定められています。
まずは人事や採用担当に相談し、それでも曖昧な返事しか返ってこないなら代行を使いましょう。相談しても改善する気配がない会社は、あなたのキャリアを真剣に考えていないと判断してかまいません。
口約束で証拠がないときも、求人票や募集要項、内定時の条件通知書を残しておけば主張の材料になります。求人サイトの募集ページはスクリーンショットで保存しておくと安心です。条件のずれは会社側の落ち度なので、「入ったばかりだから我慢」と抱え込まず、堂々と辞めていい状況です。
パワハラやいじめで心をすり減らしている
上司や先輩からのパワハラ、いじめを受けているなら、退職代行を使うべき人です。
人前で怒鳴られる、「代わりはいくらでもいる」と人格を否定される、質問しても無視され教育を放棄される。こうした環境にいると、「自分ができないせいだ」と抱え込んでしまいがちです。しかし悪いのは環境の側です。
ハラスメントが続く職場では、自力で辞めようとすると「根性がない」とさらに攻撃される危険があります。辞めると伝えた瞬間に嫌がらせが激しくなることも珍しくありません。だからこそ、第三者である代行を挟むほうが安全です。会社と直接やり取りせずに済むので、これ以上傷つかずに離れられます。
もし暴言を録音したデータや、心療内科の診断書といった証拠があるなら、弁護士が運営する代行を選びましょう。慰謝料の請求まで視野に入ります。証拠が残っていない場合でも、まずは安全に辞めることを優先してかまいません。
辞めたいと伝えても引き止められて話が進まない
辞意を伝えても「今は困る」「後任が決まるまで待て」と突っぱねられて話が前に進まないなら、代行の出番です。
すでに説明したとおり、退職は法律上の権利で会社に拒否権はありません。それでも「就業規則に反する」「契約書にサインしただろう」と、法律よりも会社のルールを押しつけてくる相手はいます。
社会人歴の浅い新卒が、こうした強気の態度に一人で反論するのは骨が折れます。会社のペースに飲まれて、ずるずると退職の話が進まないまま時間だけが過ぎることもあります。
代行という第三者が間に入れば、この不毛な押し問答をまるごと飛ばせます。あなたが会社と直接やり取りすることなく、退職の手続きだけが進みます。何度も呼び出されて説得される、といった消耗もなくなります。
夜眠れない朝涙が出るなど心と体に不調が出ている
心や体に不調が出はじめているなら、それは限界が近いというサインです。手遅れになる前に離れてください。
- 夜、会社のことが頭から離れず眠れない
- 朝、駅や会社のトイレで涙が止まらない
- 休日も仕事のことが気になって心が休まらない
自分に厳しい人ほど「弱いからだ」と我慢を重ねてしまいます。しかし適応障害やうつ病を一度発症すると、回復には長い時間がかかり、その後のキャリアにも響きます。眠れない、涙が出るといった状態は、気合いで乗り切るものではありません。
こうしたサインが強く出ているときは、退職より先に心療内科を受診するのも一つの方法です。診断書があれば、休職や退職の手続きもスムーズに進みます。仕事はやり直せますが、壊れた心と体を元に戻すのは簡単ではありません。何よりも自分の健康を最優先にしてください。
自分が使うべきケースだと分かっても、デメリットを知らずに進むのは危険です。次に注意点を確認します。
新卒が退職代行を使うデメリットと注意点
退職代行は便利ですが、いいことばかりではありません。新卒という時期だからこそ知っておきたい注意点が3つあります。
ただし、これらはいずれも事前に対処できます。中身を知ったうえで、代行を使うかどうかを自分で判断してください。
早期退職の事実は消えず転職でひと手間かかる
代行を使った事実は転職先に伝わりませんが、「早期に辞めた」という経歴そのものは残ります。
そのため転職の面接では「なぜすぐ辞めたのか」をほぼ必ず聞かれます。採用する側は「またすぐ辞めるのでは」と警戒するからです。
ただ、これは退職理由の伝え方でカバーできます。書類選考の通過率が少し下がることはあっても、面接まで進めば挽回の余地は十分あります。前向きな理由を用意しておけば、早期退職はマイナスになりきりません。
大切なのは、辞めた事実を隠そうとしないことです。隠すと不信感につながります。むしろ理由を堂々と語れるよう準備しておくほうが、印象は良くなります。具体的な伝え方は次の章で回答例つきで説明するので、ここでは「準備すれば戦える」とだけ覚えておいてください。
何度も辞め癖がつくと社会人の基礎が身につかない
「嫌になったら代行を使えばいい」という考えが癖になると、少しの困難でも投げ出しやすくなります。
短い期間で離職を繰り返すと、次のような事態を招きます。
- 専門的なスキルが身につかないまま時間が過ぎる
- 忍耐力がないと見られ、任される仕事の幅が狭まる
新卒の時期は、どんな会社でも基礎のスキルやビジネスマナーを覚える期間でもあります。ここを飛ばし続けると、年齢だけ重ねて中身が伴わない状態になりかねません。
とはいえ、今の環境が本当に耐えられないなら話は別です。代行は「どうしても限界のとき」の一度限りの手段と考え、次の職場では腰を据えて働く覚悟を持ちましょう。今回使うこと自体を責める必要はありません。ただ、次は同じ失敗を繰り返さないよう、後半の選び方や転職の伝え方を参考に、職場選びを慎重に進めてください。
数万円の費用がかかる
当然ながら、退職代行を使うにはお金がかかります。相場は運営母体によって幅があり、およそ1万円から10万円です。
- 自分で辞めれば無料だが、言い出す精神的な負担が重い
- 代行を使えばお金はかかるが、その日から会社と関わらずに済む
この天秤にかけて、自分の健康と時間を守るためにお金を払う価値があるかを考えてみてください。手持ちが少ない新卒でも、後払いに対応した業者を選べば、退職が終わってから支払えます。詳しい費用の違いは選び方の章で説明します。
これらのデメリットは対処できるものばかりです。次の章では、新卒が特に恐れる不安に一つずつ答えていきます。
新卒が退職代行で不安に思うことへの答え
退職代行を使いたくても、「訴えられないか」「バレないか」といった不安で足が止まる人は多いはずです。ここでは、口に出しにくい重い不安に正面から答えます。
結論を言えば、深刻に見える不安ほど、現実にはほとんど起きません。一つずつ根拠を確認していきましょう。
会社から訴えられたり損害賠償を請求されることはない
新卒が辞めたことで会社から訴えられるケースは、現実にはほぼありません。
裁判を起こすには、会社側にも多くの時間と弁護士費用がかかります。しかも、新卒1人が辞めたことでどれだけの損害が出たかを法的に証明するのは、極めて困難です。会社にとって割に合わないので、まず起こりません。
「損害賠償を請求する」と会社が口にすることはあっても、実際に手続きを進めるのはまれです。脅し文句として言っているだけのことがほとんどなので、その言葉に萎縮する必要はありません。
唯一気をつけたいのは、会社の備品を返さないことです。パソコンや社員証をそのままにすると、返却をめぐる話し合いが残り、トラブルの火種になります。代行の指示に従って郵送で速やかに返せば、こちらに落ち度はなくなり、心配は要りません。
退職代行を使ったことは転職先にバレない
退職代行を使った事実が、次の転職先に知られることはありません。
退職代行の業者にも、辞めた会社にも守秘義務があります。前の会社がわざわざ転職先を調べて「あの人は代行を使った」と伝えるようなことは、個人情報保護の面からも考えにくい行動です。
そもそも履歴書に「退職代行を利用」と書く義務はありません。退職理由の欄には「一身上の都合」と書けば十分で、辞め方まで説明する必要はないのです。
前の会社と次の会社にたまたま強いつながりがある、といった特殊な場合を除けば、自分から話さない限り知られる心配はほぼありません。同じ業界の狭い世界で転職するときだけ、念のため口外しないよう代行に伝えておくと安心です。
早期退職でも第二新卒としてやり直せる
新卒で早く辞めても、あなたのキャリアが終わるわけではありません。20代前半の第二新卒は、転職市場でむしろ歓迎されます。
第二新卒の採用では、スキルよりも意欲や人柄、伸びしろが見られます。若さと、やり直そうとする前向きな姿勢が評価されやすいのです。
- 社会人経験が少しあるので、基本的なマナーは身についていると見てもらえる
- ポテンシャル採用なので、実績より今後の伸びで判断される
「1年未満で辞めた」という一点だけで人生が決まることはありません。
一つ忘れないでほしいのは、辞めた後の手続きです。離職票を受け取ったら、国民健康保険への切り替えか、前の会社の保険を続ける任意継続のどちらかを選び、年金も国民年金へ切り替えます。ここを放置すると保険が使えない期間ができ、いざ通院したときに全額自己負担になります。次の入社まで日が空くなら、市区町村の窓口で早めに手続きしてください。
面接で早期退職の理由をどう伝えればいいか
面接では「代行を使ったこと」ではなく「なぜ環境を変える必要があったか」を前向きに語るのがコツです。
同じ退職理由でも、伝え方で印象は大きく変わります。
- 悪い例:上司が怖くて退職代行で辞めました
- 良い例:入社前に聞いていた仕事内容と実態に大きなずれがあり、このままでは目指すキャリアを築けないと考え、早く新しい環境で力を発揮したいと判断しました
嘘をつく必要はありません。事実を前向きに言い換えるだけです。
面接官が知りたいのは、過去の不満ではなく「またすぐ辞めないか」という一点です。だから「次はこう貢献したい」「長く働ける環境を選びたい」という意欲をセットで伝えましょう。そう話せれば、早期退職はむしろ、自分の状況を冷静に判断して動ける証拠として受け取ってもらえます。退職代行を使った事実は、聞かれない限り自分から言う必要はありません。
不安が晴れたら、最後に失敗しない退職代行の選び方を決めていきます。
新卒が失敗しない退職代行の選び方
退職代行は数十社以上あり、中には交渉する権限がないのに無理を通そうとする業者もあります。選び方を間違えると、支払ったお金が無駄になりかねません。
一番大事なのは、運営母体で頼めることが変わるという点です。そのうえで返金保証や後払いを確認すれば、失敗しにくくなります。
運営母体で頼めることが変わる(民間・労働組合・弁護士)
退職代行は、運営している組織によって「できること」と費用が大きく変わります。
| 運営母体 | 費用の相場 | 退職の伝達 | 有給・退職日の交渉 | 裁判・金銭請求 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 民間業者 | 1〜3万円 | できる | できない | できない | とにかく安く手続きだけ任せたい |
| 労働組合 | 2.5〜3万円 | できる | できる | できない | 有給を消化したい、少し揉めそう |
| 弁護士 | 5〜10万円 | できる | できる | できる | パワハラ被害、未払いを請求したい |
ポイントは交渉ができるかどうかです。民間業者は退職の意思を伝えることはできますが、有給消化や退職日の交渉に踏み込むと非弁行為という法律違反になります。そのため会社に「交渉には応じない」と突っぱねられると、それ以上は動けません。安さだけで民間業者を選ぶと、いざ交渉が必要になったときに手詰まりになるので注意してください。
有給を消化したい、あるいは少し揉めそうだと感じるなら、団体交渉権を持つ労働組合を選びましょう。会社と対等に話し合う権限があるので、有給や退職日の調整を任せられます。費用も2.5〜3万円ほどで、多くの新卒にとって現実的な選択です。
パワハラの慰謝料や未払い残業代を請求したいなら、代理人になれる弁護士が必要です。費用は5〜10万円と高めですが、金銭を取り戻せる可能性を考えれば、状況によっては十分に見合います。自分が何を望むのかをはっきりさせてから選べば、途中で行き詰まらずに済みます。
全額返金保証があるかを見る
万が一辞められなかったときのために、全額返金保証がある業者を選びましょう。
退職代行を使っても、100%辞められると言い切れるわけではありません。もし失敗すれば、支払った数万円がそのまま無駄になります。返金保証があれば、そのリスクをまるごと避けられます。
返金保証を掲げていること自体が、その業者の成功率への自信の表れでもあります。逆に、保証が一切ない業者は避けたほうが無難です。「辞められなかったらどうしよう」という不安を消すためにも、保証の有無と、どんな条件で返金されるのかを申し込み前に必ず確認してください。
後払いや分割払いに対応しているかを見る
手元のお金が少ない新卒は、後払いや分割払いに対応した業者を選ぶと動きやすくなります。
入社したばかりで貯金が少ない人は多いはずです。クレジットカードの分割払いや、退職が終わってから支払う後払いに対応していれば、今すぐ手持ちがなくても依頼できます。
後払いなら、退職が完了したのを確認してから支払えるので、「お金だけ払って辞められなかった」という金銭トラブルも避けやすくなります。給料日前で手持ちがなくても、今日のうちに依頼できるのは大きな利点です。
もし後払いに対応していない業者しか候補にないときは、クレジットカードの分割払いができるかを確認してみましょう。支払いのハードルを下げておけば、資金を理由に行動を先延ばしせずに済みます。
転職サポートがついているかを見る
次の仕事が決まっていないなら、転職サポートつきの業者を選ぶと一石二鳥です。
退職代行の中には、転職エージェントと提携しているところがあります。代行を経由して転職が決まると、代行費用が実質無料になるサービスもあります。辞めることと次を探すことを、一本の流れで進められます。
ただし、転職サポートの手厚さは業者によって差があります。名前だけの提携で、実際には求人を紹介されるだけのこともあります。履歴書の添削や面接対策まで見てもらえるのか、どんな支援が受けられるのかを、申し込む前に確認しておきましょう。次が決まっている人には不要な機能なので、自分に必要かどうかで判断してください。
選び方が分かったところで、まだ残る細かい疑問をよくある質問でまとめて解消します。
退職代行を使う新卒でよくある質問
入社1ヶ月や試用期間中でも退職代行は使えますか?
問題なく使えます。民法第627条により、期間の定めのない雇用なら、退職を申し出てから2週間で辞められます。試用期間や研修中でも同じです。「まだ入ったばかりだから」と遠慮する必要はありません。代行を使えば、その2週間の間の会社とのやり取りもプロに任せられます。
新卒で退職代行を使う自分は情けない人間なのでしょうか?
情けなくありません。自分の心と体を守るための、誠実で勇気ある行動です。「自分で言えないのは無責任」と批判する人もいますが、代行に頼らざるを得ないほどあなたを追い詰めた環境こそが問題です。本当の責任感とは、自分を健康に保ち、長く社会に関わり続けることです。自分を責めるのは終わりにしましょう。
退職代行を使えば即日で辞められますか?
その日から会社に行かない状態にはできます。ただし退職が正式に成立するのは、民法上、申し出から2週間後です。この2週間は有給の消化や欠勤で埋めることで、実際には出社せずに済むよう代行が調整してくれます。「もう二度と会社に行きたくない」という希望は、多くの場合かなえられます。
親や家族に退職代行を使ったことは伝わりますか?
代行業者から家族に連絡することはありません。ただし、会社が家族に直接電話するケースはまれにあります。それを防ぐには、依頼のときに「本人や家族には連絡しないでほしい」と会社へ伝えてもらいましょう。事前にこう念押ししておけば、家族に知られる心配はほぼなくなります。
まとめ 新卒でも退職代行を使って後悔しない辞め方を選ぼう
新卒が退職代行で辞めるのは、甘えでも逃げでもなく、自分を守るための正当な選択です。最後に要点を振り返ります。
- 1年目で辞める新卒は約10人に1人。辞める自由は法律で守られている
- 申し込む前に、辞意を伝えられるか・返す備品と受け取る書類・有給と未払いを確認する
- 労働条件のずれ、パワハラ、引き止め、心身の不調があれば使うべき
- 訴えられる・バレる不安は現実にはほぼなく、第二新卒としてやり直せる
- 運営母体と返金保証・後払いで選べば失敗しない
まずは自分がどのケースに当てはまるかを確かめ、運営母体をひとつに絞りましょう。有給の交渉や未払いの請求があるなら労働組合か弁護士、手続きだけでよいなら民間業者が向いています。決めたら、返金保証と後払いの有無を見て、無料相談から一歩を踏み出してください。


