社労士開業準備#14 実績を作る(社労士・開業・準備・実績・営業・士業)
2022/08/22
開業3か月目~6か月目くらいの方で、かつ、#1~#13までを愚直に行った頂いた方で、残念ながら顧客がいない、売上が未だゼロの方(行政協力を除く)は、速やかに営業方法を改めべきでしょう。
こういう困難な状況に直面した場合、対処方法は1つです。
「相手の身になり考えてみること」です。
そもそも相手に気付いてもらえていない可能性はありますが、それは今回は置いといて、たとえば貴方が労務問題をかかえる経営者なら、貴方はどのような社労士にお金を支払ってまで、課題解決のお手伝いをお願いしたいですか。
私は「実績がある社労士」だと考えます。お金を払う以上は課題解決してくれる方がマストでしょう。(その次にくるのが、長いお付き合いを想定して人柄等の人間性かと存じます。)この社労士はどの程度の能力と経験があって、顧客の何を解決してきたのか。自社の問題を解決できるのか。今まで対応してきた実績(お客様の声を含む)が相手に伝われば、少なくとも興味はもってくれるでしょう。よくやってしまうのが安易に単価を下げてしまうことですが、実績があれば単価を下げる必要はありません。例えば無名の料理人のフレンチに1万円かけるのは少々億劫になりますが、10年間有名ホテルの●●シェフの元で修業していたのであれば、それを相手に伝えることで無名の料理人にさえも、1万円払って食べてみたい!と感じる方が、なかにはいらっしゃるのではないでしょうか。
つまり、実績があればきちんとそれを言葉で伝える(営業する)、ホームページ戦略やBtoBマッチ戦略を取るなら文章でしっかり伝えることが肝要です。常に相手の立場になり、物事を見て判断する癖をつけましょう。
さて、ここで問題が1点。
実績がない場合はどうすれよいでしょうか。
答え単純、作ればいいのです。
そのためには一度「稼ぐ」という概念を捨ててください。
目標数値を売上ではなく実績に置き換えます。
具体的な実績作りですが、例えば、”労務顧問3か月無料”、”助成金申請代行料無料(受給金額の10%)”、”新設法人様新規適用を10,000円で対応”など考えられると思います。少なくとも「おいしい餌」に引き寄せられる層が一定数おりますので、そこで実績を積むのがよいでしょう。トラブルになっても損害賠償にならない程度ならこちらから解約すればよいだけですので、痛手はありません。
数百時間をかけてやっと取得した難関資格です。仕事もなく、ただただ実務上の知識を学んでいるだけでは、試験勉強の延長に過ぎません。『学びながら稼ぐ』が開業社労士スタートアップの私流の心構えです。
ならば少なくとも周囲の事務所の価格を徹底的に調べ上げて、大胆な料金設定を仕掛けるのも立派な戦略です。ただし、期間を決めず、ずるずる尾を引いてしまうと、実績がついてきたときに、業務量と価格のアンマッチが起こり、自分で自分の首を絞めることに必ずなりますので、期間を区切る、目標金額や顧問数を決めるなどの対策をしておくとよいでしょう。丁寧な仕事に顧客はついてきます。しかしながら、実績を積まなければ社労士自身の自信にならず、お客様へ最高の価値を提供することはできません。
売上→実績へ
スタートアップがうまくいかないときは、目線を変える。変えることで案外新たなものが見えたりするものです
頑張ってください
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