仕事についていけず悩んでいる30代へ!能力不足を疑う前に確認しておくこと
2026/09/15
30代で仕事についていけないと感じても、それだけで能力が低いとは判断できません。
知識やスキルの不足だけでなく、任される役割や業務量の変化、相談しづらい人間関係、体調の不調なども関わります。
知識やスキルを補うには勉強や実践が必要ですが、仕事が多すぎる場合は上司に業務量を調整してもらう必要があります。原因を見分けずに頑張り続けると、職場の環境に問題があっても自分を責めてしまいます。
この記事では、仕事についていけない原因の見分け方と、今日・今週・1か月で取り組む対処法を紹介します。自分の状態に合った対処法を選び、何から始めるかを決められます。
辞めるかどうかを今日決める必要はありません。まずは、今日から取り組むことを1つ決めてください。
30代で仕事についていけないときは、求められる役割の変化を確認する
20代のときと同じやり方で仕事をこなせなくなったら、任される仕事や責任が変わっていないかを確認してください。
仕事の内容が変わると、自分の作業を速く終えるだけでは対応しにくくなります。自分の担当業務に加え、後輩の育成やチームの管理を任されているなら、その時間も仕事の一部です。
仕事の負担は、業務量だけでなく、責任の重さ、仕事を自分で調整できる範囲、周囲の支援や人間関係によっても変わります。
自分を責め続けるより、何が変わって対応しづらくなったのかを整理しましょう。
自分の成果に加えて後輩の育成と全体の管理が増える
自分の担当業務を中心に働いていた人も、経験を重ねると後輩の育成やチームの管理を任されることがあります。
- 20代のときに任されていたこと: 自分の担当業務を期限までに仕上げること
- 30代で増えたこと: 後輩の育成、チーム全体の進み具合の管理、部署をまたぐ折衝や社外との条件のすり合わせ
自分の担当業務が減らないまま、後輩に教える時間やチーム全体の進み具合を確認する時間が加わります。
増えた仕事を他の人に分担してもらえなければ、自分の担当業務に使える時間は減ります。
自分の業務と育成・管理を同じ勤務時間内でこなそうとすれば、作業が遅いわけではなくても時間が足りなくなります。
作業の速さに加え、人をまとめる力や調整する力も求められる
作業の速さで評価されていた人も、後輩の育成やチームの管理を任されると、人をまとめる力や社内外の調整力が求められるようになります。
プロジェクトを取りまとめたり、後輩や部下の意見をまとめたりすることも仕事の一部です。
担当分野の専門知識も求められます。技術や市場が変われば、以前に身につけた知識を学び直す必要が出てきます。
作業の速さは引き続き強みになりますが、それだけでは新しい役割に対応しきれないことがあります。
今の仕事で求められる能力を確認し、人をまとめる力や調整力、担当分野の知識のうち、何を補うかを決めてください。
経験を重ねるほど、分からないことを人に聞きにくくなる
年次が上がると、「こんなことを今さら聞けない」と感じ、分からないまま仕事を進めることが増えます。
慣れたやり方で確認せずに進めると、途中で前提の違いが分かり、作ったものをやり直すことになります。
確認せずに進めた作業が多いほど、やり直しにも時間がかかります。聞くのをためらった結果、かえって時間を失うのです。
人に聞きにくいからといって、能力が低いとは限りません。ただ、確認できないまま仕事を進めると、誤解ややり直しが増えることがあります。
すべてを聞き直す必要はありません。仕事に取りかかる前に進め方だけを確認すると、相談を切り出しやすくなります。
仕事についていけない30代によくある原因
仕事についていけない原因が業務量にあるなら、勉強を増やしても仕事の量は減りません。
知識やスキルを補う必要があるのか、上司や人事に調整を頼む必要があるのか、休養を優先すべきなのかを、次の表で確認してください。
| よくある原因 | 自分の努力だけで対処できるか | まず何をするか |
|---|---|---|
| 求められる能力が変わった(人をまとめる力、社内外の調整、専門性の深さ) | 埋められる | 今求められている能力を確認し、何を伸ばすか決める |
| 新しい技術や進め方の習得が後回しになっている | 埋められる | 今の担当で使う道具から覚える |
| 慣れたやり方を続けていて、新しい方法に移れていない | 埋められる | これまでのやり方を1つだけ新しい方法に変える |
| 締め切りの管理や優先順位づけの手順を持っていない | 埋められる | 抱えているタスクを書き出して並べ替える |
| 想定外のことが起きたときの対応手順を持っていない | 埋められる | 起きたことと対応を記録に残す |
| 慣れたやり方のまま、人に聞かずに進めている | 埋められる | 手を付ける前に進め方だけ確認する |
| 経験を重ねた分、「今さら聞けない」と感じて相談できない | 埋められる | 早く終える人に進め方だけ聞く |
| 業務量や責任が増え、職場のサポート体制や人員が追いついていない | 埋められない | 上司に業務量の調整を相談する |
| 自分の成果を出すだけでなく、後輩の育成や全体の進行管理まで担うようになった | 埋められない | 優先順位を上司と一緒に決める |
| 担当業務と自分の得意分野が合っていない(配置のミスマッチ) | 埋められない | 部署異動の希望を出す |
| 給与や評価が、増えた業務量や責任に見合っていない | 埋められない | 上司に自分の課題と評価を聞く |
| 新しいスキルを身につける機会や、昇進の道筋が見えない | 埋められない | 社内で他にどんな仕事に移れるかを人事に確認する |
| 組織の働き方そのものが自分に合っていない | 埋められない | 異動を先に検討し、それから転職を考える |
| 職場の人間関係が良好でない(上司と噛み合わない、相談しづらい) | 埋められない | 人事部や社内相談窓口に相談する |
| 意思疎通が取れておらず、行き違いやトラブルが起きている | 埋められない | 確認の頻度を増やす |
| 疲労がたまり、集中が続かない | 先に休む | 休暇を取って仕事から離れる |
| 仕事と生活のバランスが崩れ、休んでも回復していない | 先に休む | 医療機関か産業医に相談する |
| 達成感ややりがいを感じられず、意欲が落ちている | 先に休む | 1日離れて何に疲れているかを整理する |
この表は、自分の状況と対処法を整理するための目安です。当てはまる原因を見つけ、「まず何をするか」を確認してください。
複数に当てはまり、疲労や集中力の低下もある場合は、休養を優先してください。
十分に休めていないと、勉強や相談を続けることも難しくなります。
求められるスキルが変わって知識が追いついていない
新しい進め方や道具を使いこなせず、周りが数分で終える作業に自分だけ半日かかることがあります。
- 新しい技術や進め方を覚えるのが後回しになっていないか
- 前から慣れているやり方を変えずに続けていないか
- 締め切りの管理と優先順位のつけ方に自分の手順があるか
- 想定外のことが起きたときに、誰に何を確認するかが決まっているか
対応の手順を決めていないと、似た問題が起きるたびに最初から考え直すことになり、その分時間がかかります。
知識やスキルの不足が原因なら、道具の使い方を覚え、作業や確認の手順を決めることで、今の職場でも改善できます。
業務量が増え、一人でこなせる範囲を超えている
一人でこなせる量を超える仕事を抱えていれば、作業を速く進めても終わりません。
人員やサポート体制の不足は、会社側で調整する問題です。増えた責任に給与や評価が見合っていないことも、本人の努力だけでは解決できません。
業務量が限界を超えている場合、仕事が終わらないことだけで能力不足とは判断できません。
新しいことを覚える時間も取れないなら、勉強を増やす前に上司へ業務量の調整を相談してください。
仕事が多すぎる状態で勉強の時間まで増やすと、休める時間が減り、負担がさらに大きくなります。
得意なことと担当する仕事が合っていない
得意な仕事と任されている仕事が合っていないと、人の倍の時間をかけても成果が出ません。
担当業務は組織の都合で決まることも多く、本人の得意分野とは関係なく割り振られることがあります。
新しいスキルを学ぶ機会も昇進の見通しもないまま同じ仕事を続けると、得意分野とのずれは年々大きくなります。
担当業務と得意分野のずれが原因なら、部署異動で改善する可能性があります。
上司や同僚に相談しづらい
上司と話がかみ合わず相談しづらい職場では、一言確認すれば済むことでも、聞けないまま作業が止まります。
必要な情報を共有できていないと、認識が食い違い、提出したものをやり直すことになります。
情報が足りないまま進めれば、やり直しが増えます。相談しにくいことが、作業に時間がかかる原因にもなるのです。
直属の上司に相談しにくい場合は、人事部や社内相談窓口に話す方法があります。
疲れが取れず集中力が落ちている
疲労がたまって集中が続かない状態では、同じ仕事でも判断が遅くなり、時間が余計にかかります。
いらだちや不眠、休んでも取れない疲れがある場合は、仕事の進め方だけでなく体調にも目を向けてください。症状だけで原因を疲労と決めつけず、続く場合は医療機関や産業医に相談しましょう。
仕事と生活のバランスが崩れ、休んでも回復しない状態が続くと、達成感ややりがいを感じられなくなり、意欲も落ちます。
疲れが強いときは、学習や作業の見直しを増やすより、休養を取り、仕事の負担を減らすことを優先してください。
休んでも疲れが取れない状態が続く場合は、自分で原因を決めつけず、医療機関や産業医に相談してください。
仕事についていけない原因の見分け方
頭の中で考えるだけでは、仕事が多すぎるのか、特定の作業でつまずいているのかを整理しにくいものです。
抱えている仕事やつまずいた場面を、紙かメモアプリに書き出してください。勉強、相談、休養のどれが必要かを判断しやすくなります。
知識やスキルの不足なら自分で取り組めますが、業務量や配置が原因なら上司や人事への相談が必要です。
抱えているタスクを全部書き出し、必要な時間を確認する
抱えている仕事を思い出せるだけ書き出し、それぞれに次の3つを記入してください。
- 締め切りの日付
- 終わるまでにかかりそうな時間
- 自分以外の人の返事を待つ必要があるかどうか
各作業にかかる時間を合計し、今週仕事に使える時間と比べます。
必要な時間が分かれば、仕事が多すぎるのか、作業の進め方を見直すべきなのかを判断しやすくなります。
見積もった時間の合計が今週使える時間を超えていれば、作業の速さではなく業務量に問題があります。
作業を細かく分けすぎると、書き出すだけで時間がかかります。ひとまとまりの作業ごとに記入してください。
つまずいた場面を「知識」「対人」「業務量」に分ける
直近1週間でうまくいかなかった場面を書き出し、次の3つに分けてください。
- 知識: やり方が分からなかった、使う道具に慣れていなかった
- 対人: 聞けなかった、伝わらなかった、返事を待って止まった
- 業務量: やり方は分かっていたが時間が足りなかった
同じ種類のつまずきが繰り返し出ていれば、そこに仕事が進まない原因があります。
つまずきが3つのうちどれかに集中していれば、優先して取り組む対処法を1つに絞れます。
自分の努力だけで補えるのは知識とスキル
書き出した原因のうち、自分の努力だけで改善できるのは、知識やスキルの不足です。
業務量や配置を変えるには、上司や人事の対応が必要です。人間関係も相手が関わるため、自分だけでは変えられません。
疲労がある場合は休養を確保してください。休んでも不調が続くときは、学習量を増やして対処しようとせず、医療機関や産業医に相談しましょう。
自分だけでは変えられない問題に努力を重ねても、状況は変わりません。頑張っても改善しないときは、自分の努力で対処できる原因なのかを見直してください。
知識やスキル以外に原因があると分かったら、上司や人事、相談窓口を頼りましょう。
仕事についていけない30代が今日やる対処法
今日からできる対処法は、タスクの整理、確認手順づくり、休暇の申請です。
業務量の調整や同僚への相談は、相手の返事を待つ時間が必要です。その返事を待つ間に、自分で進められる準備をしましょう。
仕事が多いと感じるなら締め切り順に並べ替え、同じミスが続くなら提出前の確認手順を作ります。
仕事の量やミスの原因を整理しておけば、業務量の問題なのか、進め方の問題なのかを相談するときに伝えられます。
締め切りが近い順にタスクを並べ替える
書き出した仕事を締め切りの近い順に並べると、今日取りかかる仕事と後に回せる仕事を分けられます。
- 書き出したタスクを、締め切りが近いものから順に並べ替える
- 一番上に来たものを、今日手を付ける1つに決める
- 今週中に終わればいいものは、別の場所にまとめて後ろに回す
- 締め切りが動かせるかどうか分からないものには印をつけ、上司に確認する
今日最初に取りかかる仕事を1つ決めると、どれから始めるか迷う時間を減らせます。
同じ締め切りの仕事が重なり、順番を決められない場合は、一覧を上司に見せて優先順位を決めてもらってください。
ミスの原因を振り返って確認の手順を作る
「気をつける」という心がけだけではミスは減りません。提出前に確認する項目を決め、毎回見直す手順を作ってください。
繰り返しているミスを1つ選びます。調べる段階で間違えたのか、書く段階で間違えたのか、提出前の確認で見落としたのかを振り返ってください。
ミスが起きた段階が分かったら、そこで確認する項目を3つほど決めます。メモ帳や付箋に残し、提出前に毎回目を通しましょう。
同じミスが減れば、やり直しによる遅れも減り、周りからの信頼を取り戻すきっかけになります。
すべてのミスに対する確認手順を一度に作ると、使い続けにくくなります。まずは繰り返している1つから始めてください。
有給休暇を取って仕事から離れる日を作る
疲労が強いなら、タスクの整理や確認手順づくりより、休める時間の確保を優先してください。まず1日、有給休暇を取ることも選択肢です。
疲れたままでは判断が遅くなり、仕事の進め方を見直しても効果が出にくくなります。
仕事から離れた日は、眠れているか、休みの日にも何もする気が起きないかを振り返ってみましょう。1日休んで回復しなくても、そこで自分の努力不足と判断する必要はありません。
仕事の量に疲れているのか、人とのやり取りに疲れているのかを書き分けておくと、相談するときに状況を伝えやすくなります。
有給休暇の申請方法は、就業規則や勤怠システムで確認してください。休んでも疲れが取れない場合は、後半で紹介する相談先を利用しましょう。
仕事についていけないときに30代が周りを頼る方法
業務量を相談するときは、書き出したタスクの一覧を見せてください。今何を抱えているのかを伝えられます。
「最近きつい」とだけ話しても、仕事の量が相手に伝わらず、励ましの言葉だけで終わることがあります。
業務量や納期については直属の上司に、進め方については同じ仕事を早く終えている同僚に相談します。
上司との関係が原因で相談しづらい場合は、人事部や社内相談窓口を利用してください。
上司に業務量の調整と納期の見直しを相談する
上司が部下一人ひとりの業務量を正確に把握しているとは限りません。タスクの一覧を見せることで、調整の話が進むことがあります。
- 書き出したタスクの一覧を印刷するか画面で見せる
- どれを先にやるべきか、優先順位を一緒に決めてもらう
- 一部を他のメンバーに分担してもらう
- 納期を見直してもらう
- 自分では思いつかなかった進め方や方法を教えてもらう
仕事の分担や納期の変更ができれば、今週中に終えるべき仕事を減らせます。
「全部減らしてほしい」では伝わりにくい場合は、「どれを先に進めるべきか、優先順位を決めてほしい」と相談してみてください。
同じ仕事を早く終える人のやり方を真似る
同じ仕事を早く終える人とは、取りかかる順番や使う道具が違うことが多くあります。
同じ業務を担当する人を1人選び、どこから取りかかり、どの段階で人に確認しているのかを見てみましょう。
使っている書式や道具については、「進め方を教えてほしい」と聞いてください。自分の能力について話す必要はありません。
「この年齢で人に聞けない」と感じていても、進め方に絞れば相談を切り出しやすくなります。
やり方を一度に変えると続けにくいため、真似るのは1つから始めてください。自分の仕事に合うかを確かめてから、次の方法を取り入れましょう。
上司に自分の課題を聞いて改善点を決める
自分の仕事ぶりは、自分だけでは判断しにくいものです。上司に聞けば、どこを改善すべきかを具体的に確かめられます。
面談や日常のやり取りで、何を改善すれば評価につながるのかを聞いてください。
改善点だけでなく、今できていることも聞きましょう。直すべきことばかりに目を向けると、落ち込んでしまいます。
聞いた内容から改善点を1つ選び、次の面談まで取り組みます。同じ点に取り組み続けると、上司も変化を確認できます。
一度に複数を直そうとすると中途半端になりやすいため、取り組むことは1つに絞ってください。
上司に言いにくい悩みは人事部や社内相談窓口に相談する
上司との関係が原因なら、その上司に相談しても状況は変わりません。人事部や相談窓口など、別の相手に相談してください。
- 人事部に相談する(異動や業務の配分、休みの制度の話ができる)
- 社内相談窓口に相談する(職場の人間関係や働き方の悩みを扱う)
- 産業医に相談する(眠れない、疲れが取れないなどの症状がある場合)
相談前に、話した内容が上司に伝わるかどうかを確認してください。誰に共有されるのかが分かれば、どこまで話すかを決められます。
社内の誰にも伝えたくない場合は、後半で紹介する公的な相談窓口を利用できます。
仕事についていけない30代が1か月を区切りに取り組む方法
知識やスキルを補うなど、自分で進められる改善は、1か月を区切りに計画を立てましょう。
遠い目標だけを立てると、毎日の作業でどれくらい進んだのかが分からず、途中でやめてしまいます。
1か月ごとに目標への進み具合を確認し、次に何を変えるかを決めます。1か月で問題が解決するという意味ではなく、取り組みを振り返るための区切りです。
この期間には、達成できる目標を1つ決め、担当業務とその前後の工程に必要な知識を補います。過去の仕事も振り返り、得意なことを整理してください。
1か月で達成できる目標を決めて毎日の進み具合を見る
「業務に慣れる」ではなく、1か月後に達成できたかどうかを確認できる目標にしてください。
- 1か月で達成できる範囲にする
- 数えられる形にする(週に何回、何件、何ページなど)
- 立てる目標は1つに絞る
- 1日の終わりに、今日どこまで進んだかを見る
回数や件数などで確認できる目標なら、どこまで進んだかが分かり、達成できたかも判断できます。
1か月後に決めた目標を達成できれば、「能力が足りないのでは」という不安が和らぎ、自信を取り戻すきっかけになります。
複数の目標を同時に立てると、どれも途中で止まりやすくなります。この1か月で取り組む目標は1つに絞りましょう。
担当業務と、その前後の工程で使う知識を学ぶ
学ぶ範囲は、今の担当業務と、その前後の工程で使う知識に絞ってください。
前の工程の担当者が何を確認して仕事を渡すのか、次の担当者が何に困るのかを知ると、渡すものや事前の確認事項を見直せます。やり直しを減らすことにもつながります。
技術や進め方が変わると、知識の更新が必要になります。毎月、今の業務に必要なことを学ぶ時間を計画に入れてください。
学んだことは、次の週の業務で1回使うと決めておきましょう。実際に使う場面を決めておくと、覚える速さも上がります。
今の業務で使う場面がない知識は後回しにし、仕事で使うものから学んでください。
過去の成功と失敗を振り返り、力を発揮できた仕事を整理する
これまでにうまくいった仕事を3つほど思い出し、そのとき自分が担当していたことを書き出してください。
人の間に入って調整した、細かい数字を確認した、期限を管理したなど、担った役割を具体的に書きます。
うまくいかなかった仕事についても、何が原因で止まったのかを書き添えましょう。
いくつかの仕事を比べると、得意なことや苦手なことに共通点が見つかり、力を発揮しやすい仕事が分かります。
書き出した役割や経験は、異動の希望を出すときや転職を考えるときにも使えます。
仕事についていけないのがつらい30代が休む前に確認すること
休むことを考えているなら、どのような症状がいつから続き、仕事や日常生活にどう影響しているかを確認してください。休暇や休職の手続きも調べておきましょう。
休暇・欠勤・休職では、申請方法や賃金の扱いが違います。事前に確認しておかないと、給与や診断書の手続きで困ることになります。
早めに調べておけば、休むと決めたときに必要な手続きを進められます。
社内の人にまだ話したくない場合は、会社とは別の公的な窓口に相談できます。
不眠や気分の落ち込みが続き、生活に支障がある場合は相談する
次のような変化がないか、この1週間を振り返ってください。症状の数だけでなく、いつから続いているか、仕事や日常生活に支障があるかも確認します。
- いらだちやすくなった
- 集中が続かない
- 好きだったことを楽しめない
- 眠れない、または途中で目が覚める
- 休んでも疲れが取れない
症状が1つだけでも、「数日だから大丈夫」とは判断できません。眠れない、日中に強い眠気があるなどの症状が続き、生活習慣や睡眠環境を見直しても日中の生活に影響している場合は、早めに医療機関を受診してください。
不眠や強い眠気に加えて、気分の落ち込み、意欲の低下、好きだったことへの関心の低下がある場合も、早めに専門医へ相談してください。
不眠が続くときは、かかりつけ医に相談できます。職場に産業医がいる場合は、体調と仕事の負担を相談する方法もあります。受診時には、症状が始まった時期、睡眠の状態、仕事や生活への影響を伝えてください。
出典:厚生労働省「睡眠の質について」/厚生労働省「e-ヘルスネット:不眠症」
休暇・欠勤・休職の手続きと賃金の扱いを就業規則で確認する
| 休み方 | 申請の方法 | 賃金の扱い | 確認する場所 |
|---|---|---|---|
| 有給休暇 | 就業規則などで会社の申請手順を確認し、取得したい日を伝える | 支払われる | 就業規則、人事部・社内相談窓口 |
| 欠勤 | 当日または事前の連絡方法が会社ごとに決まっている | 支払われないのが基本で、扱いは会社による | 就業規則、人事部・社内相談窓口 |
| 休職 | 制度の有無、休職できる期間、診断書の要否、申請先を就業規則で確認する | 無給・一部支給・全額支給など、会社の就業規則による | 就業規則、人事部・社内相談窓口 |
休職中に会社から給与が支払われるかどうかは、会社の就業規則で確認してください。厚生労働省のモデル就業規則も、休職期間を無給にするか有給にするかは各事業場で決めるとしています。
有給の場合も、通常の給与を支払うのか、基本給の一部を支払うのかで収入は変わります。給与の支給割合や支給期間まで確認しましょう。
出典:厚生労働省「モデル就業規則」第43条・第45条と解説(PDF)
会社から出る給与と、健康保険の傷病手当金は別のものです。業務外の病気やけがで働けず、連続する3日間の待期後も休み、休業中に給与が出ないなどの条件を満たす場合は、傷病手当金の対象になります。給与が出ても傷病手当金より少なければ、差額が支給されます。申請については加入している健康保険の窓口に確認してください。
休むと決めてから調べると、申請が間に合わないことがあります。休むか迷っている段階でも、就業規則に目を通しておきましょう。
人事部に直接聞きにくい場合は、先に就業規則で申請方法や賃金の扱いを確認してください。
社内の人に言えないときは公的な相談窓口を使う
社内の人に相談すると、話した内容が上司や人事に伝わる可能性があります。
社内に知られずに相談したい場合は、次の公的な窓口を利用してください。
- 総合労働相談コーナー: 各都道府県に置かれていて、労働問題全般の相談を受けます
- 労働条件相談「ほっとライン」: 労働時間や休みの取り方など、労働条件についての相談を受けます
- こころの耳: 働く人のメンタルヘルスの相談を受けます
いずれも会社とは別の窓口なので、社内に知られずに相談できます。
休みや残業の扱いは、総合労働相談コーナーや労働条件相談「ほっとライン」へ相談してください。気分の落ち込みや眠れない状態については、こころの耳を利用しましょう。
仕事についていけない30代が異動と転職を考える順番
環境を変えるなら、先に社内の部署異動を検討し、そのうえで転職を考えてください。
転職すると、仕事内容、一緒に働く人、取引先が同時に変わります。原因が配置や人間関係にあるなら、異動のほうが変更の範囲を抑えられます。
異動で改善できるかを先に検討すれば、今日のうちに辞めるかどうかを決める必要はありません。
ただし、眠れない、休んでも疲れが取れないといった症状がある場合は、異動や転職の判断よりも休養を優先してください。
仕事の相談先も、退職するか迷っている段階と、応募を進めると決めた段階で使い分けます。
今の会社に残るなら部署異動の希望を出す
部署が変われば、担当する仕事も、毎日やり取りする相手も入れ替わります。
得意分野と担当業務が合っていない場合や、上司と話がかみ合わない場合は、異動で改善する見込みがあります。
異動の希望は人事担当者や、相談しやすい上司に伝えてください。募集中の仕事や社内公募など、自分が知らない社内の仕事を教えてもらえることもあります。
希望が通るとは限りません。返事を待つ間に、異動できなかった場合の対応も考えておきましょう。
業務量の調整を引き続き頼むのか、休むのか、転職するのかは、そのときの体調と仕事についていけない原因に応じて判断してください。
異動なら、勤続年数や社内で築いた信頼を引き継ぎながら、働く環境を変えられます。
転職を選ぶ場合は、経験・強み・求人の状況を整理する
- これまでの経験: 携わった業界と職種、担当した業務、達成した数値、取得した資格を書き出す
- 強みと価値観: 力を出しやすい業務、無理なく続けられる働き方、優先したいことを言葉にする
- 市場の確認: 自分の経験を活かせる求人がどれくらいあるか、待遇の相場はどうかを調べる
経験や強み、求人の状況を整理せずに転職を決めると、今の職場への不満だけで判断し、次の会社を「今と違えばいい」という基準で選んでしまいます。
書き出した業務内容や数値は、応募書類の職務経歴や面接での受け答えに使えます。
退職後に仕事を探し始めると、収入が途切れた状態で転職先を選ぶことになります。そのため、在職中に準備を進めるのが一般的です。
キャリア相談と転職エージェントを目的に応じて使い分ける
| 相談先の種類 | 向いている段階 | してもらえること |
|---|---|---|
| キャリア相談(キャリアコンサルティングやキャリアコーチング) | 辞めるかどうかを決めていない段階 | 転職を前提とせず、悩みの原因や今後の方針を整理するのを手伝ってもらう |
| 転職エージェント | 応募を進めると決めた段階 | 求人の紹介、応募書類の添削、面接対策を受ける |
キャリア相談と転職エージェントでは、相談の目的や受けられる支援が異なります。求人紹介を受けたいのか、今の職場も含めて働き方を整理したいのかを決めて選んでください。
まだ辞めるか決めていないなら、仕事の選び方、今後の働き方、必要な能力の身につけ方を相談できます。応募を進めると決めたら、求人紹介や選考対策を受けられる転職エージェントを利用する方法があります。
キャリアコンサルティングは、転職先を選ぶときだけの相談ではありません。今の職場での目標や、どの知識・スキルを補うかを整理したいときにも利用できます。
厚生労働省委託のキャリア形成・リスキリング推進事業では、ジョブ・カードを使った無料のキャリアコンサルティングを受けられます。今の職場でのやりがいや目標、仕事と生活のバランスも相談できます。ただし、この事業では求人の紹介は行っていません。
出典:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」/厚生労働省委託事業「個人向け無料キャリアコンサルティング」
30代の離職率と転職入職率のデータ(令和6年・2024年)
| 年齢 | 離職率(男性) | 離職率(女性) | 転職入職率(男性) | 転職入職率(女性) |
|---|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 25.9% | 31.6% | 13.4% | 14.3% |
| 25〜29歳 | 15.6% | 21.4% | 15.1% | 16.8% |
| 30〜34歳 | 13.7% | 17.3% | 10.3% | 13.2% |
| 35〜39歳 | 9.1% | 12.5% | 7.9% | 10.5% |
| 40〜44歳 | 8.2% | 12.9% | 6.8% | 10.2% |
| 45〜49歳 | 6.3% | 10.5% | 6.0% | 10.7% |
| 50〜54歳 | 6.7% | 10.3% | 5.1% | 8.2% |
| 55〜59歳 | 7.7% | 9.4% | 5.4% | 7.6% |
表は、令和6年(2024年)の20〜59歳のデータを抜粋したものです。離職率はe-Stat「雇用動向調査/年次別推移」の第4-3表「性、年齢階級別離職率」の令和6年の列、転職入職率は厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概要」の図4-1を使っています。
出典:e-Stat「第4-3表 性、年齢階級別離職率」/厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」図4-1(PDF)
この表の年齢階級別離職率は、1年間の離職者数を、同じ年の6月末日現在の常用労働者数で割って求めます。調査全体の離職率では1月1日現在の人数を使いますが、年齢階級別では6月末日の人数を使う点に注意してください。
年齢階級別転職入職率も、分母は同じ年の6月末日現在の常用労働者数です。分子には、その年の入職者のうち、入職前1年間に就業経験のある人の数を使います。
離職率と転職入職率は分母が同じですが、数えている人が異なります。離職した人を追跡して転職先を確認した数値ではないため、差を「転職できなかった人の割合」と読むことはできません。
出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査 主な用語の定義」(PDF)
30〜34歳より35〜39歳の離職率は低い
令和6年雇用動向調査で30〜34歳の離職率を見ると、男性が13.7%、女性は17.3%です。
35〜39歳になると男性は9.1%、女性は12.5%まで下がります。
この表の範囲では、30〜34歳の離職率は男女とも20代より低く、35〜39歳より高くなっています。ただし、女性40〜44歳は12.9%で、女性35〜39歳の12.5%を上回っています。
「30代は男女とも20代に次いで高い」「40代以降は一律に低い」とは言えません。年齢層と性別を分けて読む必要があります。また、この表から離職の原因が能力不足だったかどうかは分かりません。
30代は離職率が転職入職率を上回っている
30〜34歳の男性は離職率13.7%に対して転職入職率10.3%、女性は離職率17.3%に対して転職入職率13.2%です。
35〜39歳も離職率のほうが高く、男性は離職率9.1%・転職入職率7.9%、女性は離職率12.5%・転職入職率10.5%です。
分母は同じですが、離職者と転職入職者が同じ集団とは限りません。数値の差は、辞めた人のうち何人が転職できたかを示すものではありません。
離職した人がその後、次の会社へ移れたかどうかは、この2つの数値からは分かりません。
30〜34歳と35〜39歳を比べると、離職率も転職入職率も低い
令和6年雇用動向調査で30〜34歳と35〜39歳を比べると、離職率は男性13.7%から9.1%へ、女性17.3%から12.5%へ下がります。
転職入職率も、男性は10.3%から7.9%へ、女性は13.2%から10.5%へ下がります。
この年の集計では、35〜39歳のほうが30〜34歳より両方の率が低くなっています。ただし、同じ人を35歳になる前後で追った調査ではないため、35歳を境に転職しにくくなるとまでは判断できません。
ただし、これは年齢別の集計結果であり、個人が異動や転職を選ぶべきかを示すものではありません。知識やスキルが原因なら今の会社でも改善できるため、まずは仕事についていけない原因を見分けてください。
仕事についていけない30代によくある質問
30代で仕事ができないのは能力が低いからですか
仕事についていけないと感じるだけでは、能力が低いとは判断できません。知識やスキルの不足に加え、任される役割、業務量、人間関係、体調なども確認してください。
仕事が多すぎるなら上司に調整を相談し、やり方が分からないなら同僚に手順を聞きます。原因に合った対処法を選んでください。
今の仕事が限界だと感じたらまず何をすればいいですか
抱えているタスクを書き出し、仕事の量を確認してください。いらだちや不眠、疲労などの症状がないかも振り返りましょう。
不眠や疲労、気分の落ち込みなどが続き、仕事や生活に支障がある場合は、タスクの整理より休養と医療機関などへの相談を優先してください。症状の数だけで判断しないようにしましょう。
30代で仕事についていけないまま辞めても転職できますか
令和6年雇用動向調査では、30〜34歳も35〜39歳も離職率のほうが転職入職率より高くなっています。
ただし、この数字は離職した人が転職できたかどうかを示していません。転職を考える場合は、経験や強み、自分に合う求人がどれくらいあるかを整理して判断してください。
上司に相談したら評価が下がりませんか
相談せずに抱え込み、納期に間に合わなくなるほうが、結果として評価に響きます。
「仕事を減らしてほしい」だけでなく、「優先順位を決めてほしい」と伝えると、具体的な業務の相談として受け取ってもらえます。
ついていけない状態はどれくらいで抜け出せますか
原因によって異なるため、一律の期間は示せません。
知識やスキルが原因なら、学習や手順の見直しに取り組み、1か月を区切りに進み具合を確認しましょう。改善にかかる期間は、仕事の内容や学ぶことによって異なります。業務量や配置は上司・人事と調整し、体調の不調がある場合は休養や医療機関などへの相談を優先してください。
30代で仕事ができないと感じたら異動と転職のどちらが先ですか
原因が配置や人間関係にあるなら、部署異動を先に検討してください。
異動なら、勤続年数や社内で築いた信頼を引き継ぎながら、働く環境を変えられます。
異動の希望が通らなくても、選択肢は転職だけではありません。今の部署で業務量を調整してもらう方法や、休んで体調を回復させる方法もあります。
仕事についていけない30代は、原因に合った対処法から始める
仕事についていけないと感じたら、知識やスキル、業務量、配置のどこに原因があるかを確認してください。
- 知識やスキルの不足なら、今の業務で使う知識を学び、進め方を見直す
- 業務量や配置の問題なら、上司や人事に調整を相談する
- 疲労も原因になっているなら、他の対策より先に休養を取る
- 自分でできる準備は今日から進め、今週は周りに相談する。知識やスキルの改善は1か月を区切りに取り組む
- 環境を変える場合は、先に部署異動を検討し、そのうえで転職を考える
辞めるかどうかを今すぐ決める必要はありません。原因に合った対処法を1つ選んでください。
体調に問題がなければ、まず抱えているタスクを紙に書き出しましょう。
不眠や気分の落ち込みなどが続き、仕事や生活に支障がある場合は、書き出しを後回しにし、医療機関や産業医に相談してください。
社内の人に話したくない場合は、総合労働相談コーナーやこころの耳に電話で相談できます。


