労務管理に役立つ知識＃22 逆パワハラ社員への対応（渋谷・社労士・労務相談・懲戒・パワハラ・コンサルティング）

さて、今回は逆パワーハラスメントのお話です。

 

パワーハラスメントとは職位の優位性を背景に業務の枠を超えた指示をすることで従業員を身体的精神的に追い詰める行為等を指します。

逆パワーハラスメントは正にその逆。職位の低い部下が上司に対する行き過ぎた言動・正当な理由なく指揮命令を無視する行為等を指します。

 

俗にいう勘違い社員、モンスター社員とも言いますね

 

では勘違い社員は何をどう勘違いしているのか。

総じて、自分がトップセールスマン（ハイパフォーマー）であるとの勘違いから、自分を外せば会社が困る、即ち何をやっても許されると思っています。これが本当に調子にのっていると気づきにくいのです

 

イケメンだから何やっても許されるわけではありません。法や秩序は守らなければなりません。それと同じでトップセールスマンであろうと会社のルールは守らなければならないのです。

 

ただ一方で、上司の方に全く非がないわけではないということも認識しておく必要があります。

 

バカだ無能だ、管理職として器がないと陰口を叩かれるのには、そう見えてしまう上司にも問題があるということです。ここは寛大な心で受け止め自己分析し、足りないスキルを磨いたり理論武装するなどして、本人とぶつかり合うべきだと思います。

 

逆パワハラを受けた場合の対応ですが、まずは組織の中にいる以上、組織のルールに従う必要があるため、文句があるなら私（上司）に直接言うように指導しましょう。周りを巻き込み不当に職場環境を汚すのは、職場環境維持義務の放棄とみなし、懲戒処分をも検討しなければならない事案である、とお伝えしてもよいでしょう。

 

ですので、上司を侮辱するのなら、なぜなぜ分析で部下が本当は何に怒っているのかを徹底的に探ってみましょう。答えが上司自身でない可能性もあるからです。

 

逆パワハラの最も多い原因は、部下の経験が上司の経験を上回ることからの侮辱です。ITが加速化している現代、今まで培ってきた上司の経験なんて全く役に立たない業務もあるでしょう。ただ、今の会社があるのは上司がその時代を必死に働いてきたうえに成り立っているということを、本来は言われなくても気づかなければならないのですが、気がつかないようであれば教えてあげてください。それでも穿った態度を示すようならば、そっと背中を押してあげるか、放置しておけばよいでしょう。

 

弊所では、人事担当からのご相談も、積極的に受け付けています。

 

労務アドバイザリーのパートナーをお探しでしたら、是非、アベリア人事労務コンサルティングをよろしくお願いします