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自己都合の退職でも失業保険をすぐもらう方法!条件や受給開始日の目安も解説

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自己都合の退職でも失業保険をすぐもらう方法!条件や受給開始日の目安も解説

自己都合の退職でも失業保険をすぐもらう方法!条件や受給開始日の目安も解説

2026/08/24

自己都合で辞めても、特定理由離職者に認定されるか教育訓練を受ければ、給付制限を待たずに失業保険を受け取れます。

 

ただし全員が対象ではありません。受け取れるのは、退職の事情がハローワークの決めた条件に当てはまる人か、指定された訓練を受けた人だけです。どちらにも当てはまらなければ、待期7日のあとに原則1か月の給付制限を待つことになります。

 

給付制限は2か月だと思っている人は、見込みを立て直してください。離職日が2025年4月1日以降なら、給付制限は原則1か月に短くなっています。

 

自分の退職理由でどの方法が使えるのか、その方法で窓口に何を出すのか、どれも使えなかったときに受給開始をどこまで前倒しできるのかを、この順にまとめました。当てはまるかどうかを最後に決めるのはハローワークで、本人が申告しただけでは決まりません。だからこそ書類が揃っているかどうかで結果が変わります。

 

自己都合だと失業保険をすぐもらえない理由

 

自己都合で辞めると、退職理由を問わずかかる7日間の待期期間に、原則1か月の給付制限が上乗せされます。手続きをした日から数えると、入金が始まるのは1か月半ほど先です。

 

項目 自己都合(一般の離職者) 会社都合(特定受給資格者)
待期期間 7日間 7日間
給付制限 原則1か月(2025年4月1日以降の離職) なし
支給が始まるまで 手続き日からおよそ1か月と7日後 手続き日から7日後
初回の入金まで 認定を受けてさらに5営業日から1週間ほど 認定を受けてさらに5営業日から1週間ほど

 

なくせるのは給付制限のほうだけです。待期の7日には抜け道がなく、会社都合の人も特定理由離職者も同じ7日を通ります。ここを混同したまま「特定理由離職者なら即日もらえる」と見込むと、生活費の計算が7日ぶんずれます。

 

給付制限は逆に、条件を満たせば丸ごと外れます。1か月ぶんの生活費が浮くかどうかが、ここから先の判定にかかっています。

 

退職理由に関係なく7日間の待期期間がある

 

待期期間は、ハローワークで求職の申込みをした日から数えて7日間です。会社都合で辞めた人も、特定理由離職者に認定された人も、全員がここを通ります。

 

この7日は、本当に失業の状態にあるかをハローワークが確かめる期間という位置づけです。給付制限と違って例外の規定がないため、どの方法を使っても短くできません。

 

実際にここでつまずきやすいのが、待期中のアルバイトです。7日のあいだに働くと、働いた日数ぶん待期が後ろに延び、受給開始も同じだけ遅れます。1日働けば1日遅れる計算です。

 

早く収入がほしい気持ちは分かるものの、7日だけは予定を入れずに空けてください。単発の仕事も対象になるので、日雇いや友人の手伝いも同じ扱いになります。急ぎで働くなら、待期が明けたことを窓口で確認してから入れましょう。

 

自己都合には原則1か月の給付制限が上乗せされる

 

給付制限は、待期の7日が終わったあとに始まる「支給されない期間」です。正当な理由がないと判断された自己都合退職、つまり一般の離職者にかかります。

 

期間を分けるのは離職日です。辞めたのが2025年4月1日以降なら原則1か月、2025年3月31日以前なら2か月になります。同じ自己都合でも、辞めた日が1日違うだけで1か月変わります。

 

2か月だと思い込んでいた人は、貯金の取り崩し計画を1か月ぶん軽く見積もり直せます。月の生活費が20万円なら、それだけ手元に残る前提で動けます。

 

自分の離職日は離職票に印字されています。退職日と離職日がずれているケースもあるので、届いた離職票の日付で数えてください。

 

5年で2回以上辞めた人は給付制限が3か月に延びる

 

離職日以前の5年間で、正当な理由なく自己都合退職した回数が2回以上ある人は、給付制限が1か月ではなく3か月になります。数えるのは今回の離職を含めた回数で、期間の起点は今回の離職日です。

 

重責解雇された人も同じく3か月です。3か月の場合、手続きから入金までは3か月半ほどかかります。

 

該当する人ほど、待つ以外の手段の効果が大きくなります。1か月の人が教育訓練で解除しても縮むのは1か月ですが、3か月の人なら3か月ぶんが縮みます。転職を短い間隔で繰り返してきた自覚があるなら、教育訓練による解除を先に調べておきましょう。

 

自己都合の失業保険をすぐもらう3つの方法

 

給付制限をかからなくする方法は3つあり、退職した事情がどれに当てはまるかで使える方法が決まります。上2つは事情しだいですが、教育訓練だけは退職理由を問わないので、当てはまらなくても最後に残ります。

 

給付制限をなくす方法 当てはまる人の例 窓口で出すもの 受給開始の目安 詳しい判定
特定理由離職者に認定される 雇い止め、心身の不調、妊娠出産育児、介護、別居困難、通勤困難、希望退職への応募 退職理由ごとの書類(診断書、労働契約書、住民票の写しなど) 待期7日の経過後 特定理由離職者の7つの事情
教育訓練を受けて解除する 退職理由を問わず誰でも 訓練開始日が分かる領収書または証明書 受講を始めた日から 教育訓練による解除
離職票の退職理由を覆す 嫌がらせ、長時間の残業、賃金の未払いや大幅な減額 勤怠記録、給与明細、やり取りの記録 認定されれば待期7日の経過後 離職票の訂正
どれにも当てはまらない 転職、独立、待遇への不満 給付制限が明けてから 教育訓練へ戻る

 

当てはまる人が最も多いのは1つ目です。上から順に条件が厳しくなり、離職票を覆す方法は証拠が揃わないと通りません。

 

どの方法でも、認定するのはハローワークです。本人が「これはやむを得ない退職だ」と主張しても、それだけでは通りません。窓口は申し出た事情を書類で確かめるので、証明できる紙が手元にあるかどうかで結果が変わります。

 

特定理由離職者に認定される

 

自己都合で辞めていても、やむを得ない事情があったと認められた人の区分です。認定されると給付制限がかからず、一般の離職者とは別の扱いになります。

 

対象になるのは、本人の意思では避けられなかった次の事情です。

 

  • 雇い止め
  • 心身の不調
  • 妊娠、出産、育児
  • 家族の介護や看護
  • 家族との別居が続けられない
  • 引っ越しや職場の移転で通えない
  • 人員整理の希望退職に応じた

 

1つでも心当たりがあれば、この方法を狙う価値があります。

 

認定されれば入金の開始がおよそ30日早まり、受給資格の要件も緩みます。勤続が短くて資格を諦めていた人が対象に入ることもあります。

 

教育訓練を受けて給付制限を解除する

 

2025年4月に始まった仕組みで、指定の訓練を受けると給付制限が解かれます。狙い目は、退職理由を一切問われない点です。

 

前向きな転職で辞めた人も、待遇に不満があって辞めた人も同じように使えます。7つの事情に1つも当たらなかった人でも、この方法なら使えます。

 

前倒しできる幅は最大で1か月ぶんです。給付制限が3か月の人なら、縮む幅はさらに大きくなります。

 

受ける訓練は自由に選べるわけではなく、公的に指定されたものに限られます。退職がすでに決まっているなら、在職中から講座を探しておくと待ち時間を減らせます。

 

会社が出した退職理由を覆す

 

届いた離職票の記載に心当たりがないなら、そのまま受け入れる必要はありません。会社の申請どおりに載っているだけの欄なので、事実と違えば窓口で異議を伝えられます。

 

ただし認められる事情は限られていて、3つの方法のなかで最も条件が厳しく、当てはまる人は多くありません。

 

  • 上司や同僚からの嫌がらせ
  • 月100時間を超えるような長時間の残業
  • 賃金の未払い、または85%未満への減額

 

分かれ目は記録が残っているかどうかです。勤怠記録も給与明細もやり取りのメールも、辞めてからでは手が届かなくなります。

 

特定理由離職者に認定されれば自己都合の失業保険をすぐもらえる

 

特定理由離職者として認められる事情は7つに分かれていて、どれか1つに当たれば給付制限1か月ぶん早く受け取れます。

 

事情そのものに当たっていても、期間や時期の条件を満たしていないと認められません。結婚による転居なら退職からおおむね1か月以内、家族の介護なら看護が30日以上続く見込み、といった条件が事情ごとに決まっています。

 

最後に判定するのはハローワークなので、こうした条件まで確かめてから窓口に行きましょう。

 

なお、結婚・出産・育児・介護・体調不良やけがが理由の場合、認定されても所定給付日数は通常の自己都合退職と同じです。早く受け取れるようになるだけで、受け取れる日数は増えません。

 

契約更新を希望したのに打ち切られた人

 

有期契約で働いていて、契約書に更新すると書かれていたのに更新されなかった場合が当たります。条件は2つで、更新が明示されていたことと、本人が更新を希望していたことです。

 

契約を結んだ時点で「更新しない」と決まっていた場合は外れます。もともと期間限定の契約だったなら、満了で終わるのは想定内という扱いです。

 

更新を希望した事実が残っていないと、窓口では確認しようがありません。更新の意思を口頭で伝えただけなら、いつ誰に何と言ったかをメモに残し、メールやチャットで伝えたなら消さずに保存してください。

 

同じ会社で3年以上続けて雇われていた場合は、特定理由離職者ではなく特定受給資格者、つまり会社都合として扱われることがあります。勤続年数も一緒に窓口へ伝えましょう。

 

体力が続かず心身の不調で辞めた人

 

業務に必要な体力が保てず、それまでどおり働けなくなった場合が当たります。体の不調に限らず、心の疾患も対象に含まれます。

 

  • 負傷や疾病で働けなくなった
  • 体力が不足して業務をこなせなくなった
  • 視力、聴力、触覚が減退した
  • 適応障害やうつ病と診断された、強いストレスで心を病んだ

 

判断を左右するのは、職場側に調整や支援があったかどうかです。働ける状態に戻すための配慮が会社になかったなら、本人が選んで辞めたとは扱われません。業務量の相談をしたのに変わらなかった、配置換えを願い出たのに応じてもらえなかった、といった経緯は伝えておく価値があります。

 

用意する書類は医師の診断書です。ここで詰まりやすいのが受診のタイミングで、辞めてから初めて病院に行くと、在職中に働けない状態だったことを証明しにくくなります。不調を感じている段階で受診し、カルテに残しておいてください。

 

妊娠や出産で働けなくなった人

 

妊娠、出産、育児で辞めた場合は、それだけでは当たりません。受給期間延長措置の決定を受けていることが条件になります。

 

失業保険はすぐ働ける状態の人に払う給付です。産後で働けない期間は受け取れないため、その分だけ受給できる期間を先送りする手続きを先に踏みます。この延長を申請していないと、対象そのものから外れます。

 

延長の対象になるのは、離職日の翌日から続けて30日以上働けない状態で、雇用保険法第20条第1項の延長事由に当たる場合です。延長できる日数は最大3年で、本来の1年と合わせて通算4年までが上限です。

 

離職後すぐに手続きしてください。延長の申請を済ませると受給期間延長通知書が交付され、これが特定理由離職者の申し出でそのまま証明する書類になります。申請を忘れたまま時間が経つと、給付制限どころか受給そのものが難しくなります。

 

家族の介護や看護で辞めた人

 

父母の死亡や疾病、負傷などで家族を介護、看護することになり、辞めた場合が当たります。心身に障害がある家族の看護も同じ扱いです。

 

目安になるのは30日です。看護が30日以上続く見込みであることが求められ、この見込みは退職を申し出る段階で判断されます。一時的な付き添いなのか、生活を組み替える必要があるほど続く介護なのかを分けるための日数です。

 

辞めたあとで事情が長引いたとしても、遡って認められるとは限りません。退職を申し出る前に医師から見込み期間を聞き、診断書にその期間を書いてもらってください。

 

自宅が火事や水害に遭って働き続けられなくなった場合も、同じ扱いになります。一方で、学校への入学や教育のための退職は対象外です。介護と並べて書かれることがありますが、こちらは正当な理由として認められません。

 

家族と別居を続けられなくなった人

 

配偶者や扶養している家族との別居を続けるのが難しくなり、辞めた場合が当たります。単身赴任や遠距離での二重生活を解消するための退職が想定されています。

 

理由は家庭生活の事情でも、経済的な事情でも構いません。家計が二重にかかって続かなくなったケースも入ります。

 

同居するために通勤が難しい場所へ引っ越し、その結果として辞めた場合も含まれます。転居して辞めたと聞くと窓口も本人の都合と受け取りがちですが、目的が家族との同居なら給付制限はかかりません。

 

窓口へは、転勤辞令と住民票の写し、健康保険証、扶養控除等申告書を持っていきます。同居する家族との関係と、転居した事実の両方を示す必要があるためです。

 

引っ越しや職場の移転で通えなくなった人

 

通勤が困難になったケースは細かく分かれていて、それぞれに時期や程度の条件があります。自分がどれに当たるかを、下の条件と照らしてください。

 

当てはまる状況 時期や程度の条件 窓口で示すもの
結婚で住所が変わって通えなくなった 退職から住所移転までがおおむね1か月以内 住民票の写し
保育施設や親族が近くになく預けられない 勤務時間と保育時間が合わず利用が難しい状態 保育園の入園許可書
事業所が通勤困難な場所へ移転した 移転後に通勤が困難になったこと 事業所移転の通知、移転先が分かる資料
住居の強制退去や天災で通えなくなった 通勤が困難になったこと 強制退去や天災の証明書
鉄道やバスが廃止された、運行時間が変わった 通勤が困難になったこと 運輸機関の運行変更に関する書類
事業主の指示で転勤や出向を命じられた 同居家族との別居を避けるための退職であること 転勤辞令、申立書、住民票の写し
配偶者の転勤や再就職で転居した 同居を続けるための転居で通勤が困難になったこと 転勤辞令、住民票の写し

 

いずれも、通勤経路や住まいが本人の意思と関係なく変わったケースです。引っ越しを理由に辞めた人は自己都合だと諦めがちですが、7つのどれかに当たれば給付制限は外れます。

 

注意したいのが結婚による転居で、ここだけ時期の条件がはっきり決まっています。退職から住所を移すまでがおおむね1か月以内で、期間が空くと外れます。退職と転居の順番を選べる状況なら、住民票の異動日が離れすぎないように組んでください。

 

自分の意思に反して住所や居所を移さざるを得なかった場合も対象です。表のどれとも違う事情なら、住民票の写しを持って窓口で相談しましょう。

 

人員整理の希望退職に応じた人

 

希望退職者の募集に自分から応募して辞めた場合も、当たることがあります。条件は募集の目的で、会社が人員整理のために募っていたなら該当します。

 

手を挙げたのは自分でも、背景が会社の人員削減なら本人の都合とは扱われません。会社が経営難で人を減らす必要があり、その受け皿として募集が出たという流れなら申し出てください。

 

証明するのは会社側の資料です。募集要項や社内で配られた案内に目的が書かれていることが多いので、退職の手続きが終わる前にコピーを取っておきましょう。手元に何もないと、自分から辞めたという記載だけが残ります。

 

必要書類はケースによって変わるため、ハローワークの窓口で確認してください。

 

自己都合の退職理由ごとにハローワークへ出す書類

 

窓口は申し出の内容を書類で確かめます。口で事情を説明しても、それを裏づける紙がなければ判断の材料になりません。書類がないまま行くと、自己都合のまま受給資格が決まってしまいます。

 

退職理由ごとに求められる書類は次のとおりで、離職票と本人確認書類はどの場合でも共通です。

 

退職理由 求められる書類 どこで入手するか 入手にかかる時間
雇い止め 労働契約書、雇入通知書、就業規則 会社 手元にあれば当日、再発行なら数日から数週間
体力や心身の不調 医師の診断書 受診した医療機関 数日から2週間
妊娠・出産・育児 受給期間延長通知書 ハローワーク 延長の申請を済ませてから交付
家族の介護・看護 健康保険証、医師の診断書、扶養控除等申告書 家族の手元、医療機関、会社 診断書の分だけ数日から2週間
別居生活が困難、通勤困難 住民票の写し、転勤辞令、健康保険証、扶養控除等申告書 市区町村の窓口、会社 住民票は当日、辞令は会社次第
保育の事情で通勤困難 保育園の入園許可書 市区町村または保育施設 交付済みなら当日

 

揃えてから行けば、1回の来所で求職の申込みから受給資格の決定まで進みます。足りない書類があると出直しになり、その日数ぶん受給開始も後ろにずれます。

 

どの書類が判断の決め手になるかは、窓口が事情を聞いたうえで決めます。持って行くか迷う書類があれば、外さずに持てるだけ持って行きましょう。

 

雇い止めなら労働契約書と就業規則

 

契約が更新される見込みだったかどうかは、書面の記載で判断されます。窓口では労働契約書と雇入通知書の更新に関する欄が見られ、就業規則で更新の扱いを定めている会社ならそちらも求められます。

 

更新の有無の欄に更新する場合があると書かれていれば、更新を希望した事実と合わせて主張できます。契約の時点で更新しないと決まっていた契約は、この書類を出しても対象から外れます。

 

退職のときに会社へ返してしまった場合は、写しの再発行を頼むことになり、届くまで数日から数週間かかります。離職票を待つあいだに同時に依頼しておくと、二度手間になりません。

 

心身の不調なら医師の診断書

 

体力が続かなくなった、精神的に働けなくなったという状態は、本人の申告では確かめようがありません。医師の診断書で、業務を続けるのが難しい状態だったと読み取れる内容が要ります。

 

病名だけでなく、いつから症状があり、仕事にどう支障が出ていたのかが書かれているかを見てください。診断書の書式は医療機関によって違うので、雇用保険の手続きに使うと伝えて依頼しましょう。

 

退職してから受診すると、在職中の状態を示しにくくなります。辞める前に一度かかっておけば、在職中の記録として残ります。

 

妊娠や出産なら受給期間延長通知書

 

窓口に出すのは受給期間延長通知書で、これはハローワークが延長を認めたときに交付する書類です。会社からもらう紙ではないので、離職票と一緒に届くことはありません。

 

延長の申請をしていない人には、この通知書が存在しません。離職日の翌日から30日以上働けない状態が続くなら、まず延長の申請に行ってください。申請そのものにも、働けない状態を示す資料が要ります。

 

母子健康手帳のように、妊娠や出産の時期が分かる資料を補足で求められる場合があります。通知書と一緒に持って行けば、その場で確認が済みます。

 

介護なら健康保険証と医師の診断書

 

家族との関係と、看護がどれくらい必要なのかを両方見るため、書類を組み合わせて出します。

 

  • 家族の健康保険証(続柄を確かめるため)
  • 医師の診断書(看護が必要な状態を示すため)
  • 扶養控除等申告書(扶養の関係を示すため)

 

分かれ目は、看護が30日以上続く見込みかどうかです。診断書に期間の見込みが書かれていないと、窓口は30日を超えるかを判断できません。療養や看護がどれくらい続く見込みかを記載してほしいと、依頼のときに医師へ伝えてください。

 

父母の死亡や疾病、負傷が理由の場合も同じ考え方で、心身に障害がある家族の看護も含まれます。学校への入学や教育のために辞めた場合は、これに当たりません。

 

別居や引っ越しなら住民票の写しと転勤辞令

 

転居したという事実だけでは足りず、転居せざるを得なかった事情まで示す必要があります。そのため書類が2種類に分かれます。

 

  • 住民票の写し(転居した事実と、その時期を示す)
  • 転勤辞令(自分または配偶者の転勤という事情を示す)
  • 健康保険証、扶養控除等申告書(同居する家族との関係を示す)

 

窓口で見られるのは転居の時期です。結婚による転居で通勤が難しくなったケースは、退職から住所を移すまでがおおむね1か月以内であることが条件です。引っ越しは済ませたのに住民票の異動を後回しにすると、記録の上では1か月を超えてしまい、対象から外れます。転居したらその足で市区町村の窓口へ行きましょう。

 

保育園に入れないなら入園許可書

 

近くに保育施設も親族もなく預け先を確保できない、勤務時間と保育時間が合わずに利用できない。こうした事情で通勤できなくなった場合は、保育の状況が分かる資料を出します。

 

入園が決まっている人は保育園の入園許可書で、預けられる時間帯を示せます。勤務時間と保育時間が重ならないことは、シフト表や労働契約書と合わせると伝わります。

 

そもそも入園できなかった人は、許可書自体がありません。この場合は不承諾の通知が資料になるため、市区町村から届いた書面を捨てずに持参し、窓口で扱いを確かめてください。

 

教育訓練で給付制限を解除して失業保険をすぐもらう

 

2025年4月から、指定された教育訓練を受けると給付制限が解除されるようになりました。退職理由を問わない仕組みなので、特定理由離職者に当てはまらなかった人でも受給開始を前倒しできます。

 

評価されるのは辞めた事情ではなく、再就職に向けて動いているかどうかです。キャリアアップのために辞めた人も、待遇に納得できずに辞めた人も、同じように狙えます。

 

外せないのは申し出のタイミングです。受講を始めただけでは解除されず、窓口へ申し出た時点で処理されます。申し出が遅れれば解除の起算も後ろにずれて、前倒しの幅が削られます。受講を始めたら、そのまま窓口へ足を運ぶつもりで日程を組んでください。

 

重責解雇された人と、途中で退校した人はこの仕組みを使えません。

 

給付制限が解除されるのは受講を始めた日から

 

給付制限が解除されるのは、受講を始めた日からです。その日以降の分が支給の対象になるので、始めるのが遅いほど前倒しの幅は小さくなります。

 

給付制限1か月の人が、手続きからどれくらいで受講を始めたかによって、受給開始は次のように変わります。

 

受講を始めた時期 給付制限が解除される日 本来より早まる日数
手続きの直後 受講開始日 およそ1か月
手続きから2週間後 受講開始日 およそ2週間
給付制限が明ける直前 受講開始日 ほとんど変わらない
離職日以前1年以内に受講済み 給付制限がかからない 待期7日の経過後から受給

 

同じ講座を受けても、始める日が2週間ずれれば受け取り始める日も2週間ずれます。訓練の内容を吟味するのは大事ですが、開始日が先の講座を選ぶと解除の効果はそのぶん目減りします。

 

講座を比べるときは、内容と一緒に開始日も並べて見てください。離職前から受けていた人は、待期の7日が明けたところから受給が始まります。

 

給付制限が解除される教育訓練は4種類

 

対象になるのは、公的に指定された次の4種類です。民間の講座なら何でもよいわけではありません。

 

  • 教育訓練給付金の対象となる教育訓練
  • 公共職業訓練等
  • 短期訓練受講費の対象となる教育訓練
  • これらに準ずるものとして職業安定局長が定める訓練

 

いずれも国の指定を受けているかどうかで決まります。名前が似ていても指定を受けていない講座はあり、そこを受けても給付制限は解除されません。受講料を払ってから対象外だと分かっても、払った分は戻ってきません。

 

申し込む前に、講座名と実施している施設をハローワークの窓口に伝えて、対象かどうかを確かめましょう。教育訓練給付金の対象になる講座は検索できる仕組みがあるので、窓口で探し方を聞くのも早い方法です。

 

離職前1年以内に受けていた人も対象になる

 

制度は受講の時期を離職後に限っていません。離職日以前1年以内に受けていれば対象になり、この場合は給付制限がかからず、待期7日の経過後から受給が始まります。

 

退職する日がもう決まっている人には、在職中に受けておく手があります。辞めてから講座を探して申し込むと、その準備の期間はまるまる無収入で過ごすことになります。在職中に受けておけば、離職後は待期の7日だけで済みます。

 

気をつけたいのは受講の回数です。教育訓練は何度でも受けられるものではなく、制度ごとに回数が決まっています。離職前に受けた分も回数に入るので、次に受けたいときに枠が残っていないことがあります。転職のたびに使うつもりなら、どの制度の枠をいつ使うかを決めてから申し込んでください。

 

重責解雇と途中退校は対象外

 

自分の責めに帰すべき重大な理由で解雇された人は、解除の対象から外れます。給付制限は3か月のままで、教育訓練を受けても短くなりません。

 

受講を始めても、途中でやめて修了しなかった場合は同じ扱いです。解除は再就職に向けた行動を最後までやり切った人を対象にしているため、退校すると解除が取り消されます。

 

途中でやめる理由として多いのは、日程が合わなくなることです。求職活動や失業認定日と重ならないか、通いきれる時間帯かを確かめてから申し込みましょう。

 

申し出が認定日を過ぎると解除も後ろにずれる

 

解除は窓口へ申し出た時点で処理されます。受講している事実だけでは反映されないので、期限までに申し出てください。

 

受講を始めたタイミング 申し出の期限 必要な書類 遅れると何が起きるか
初回の認定日から2回目の認定日までの間 2回目の認定日まで 訓練開始日が記載された領収書、または訓練実施施設による訓練開始日の証明書 解除の起算が後ろ倒しになり受給開始が遅れる
2回目の認定日から給付制限が明けた後の認定日の前まで 給付制限が明けた後の認定日まで 同上 同じく解除が後ろ倒しになる
受給資格の決定前に受講を始めた 受給資格の決定のとき 訓練開始日が記載された領収書、または訓練実施施設による訓練開始日の証明書 申し出がないと通常どおり給付制限がかかる
受給資格の決定日前に修了した 受給資格の決定のとき 訓練修了日が記載された修了証明書、または訓練実施施設による訓練修了日の証明書 同じく給付制限がかかったまま進む

 

領収書は受講料を払ったときに受け取ったものを使います。手元にない場合は、訓練を実施している施設に開始日の証明書を書いてもらってください。発行に日数がかかることがあるので、受講を申し込んだ段階で頼んでおくと期限に間に合います。

 

期限を過ぎると解除の起算が後ろ倒しになり、遅れた日数がそのまま受給開始の遅れになります。受講を始めた日まで遡って支給されるわけではないので、講座に通い始めた効果を取りこぼすことになります。

 

一番確実なのは、受講を始めたその週のうちに書類を持って窓口へ行くことです。認定日を待つ必要はありません。

 

離職票が自己都合になっていても覆せるケース

 

離職票に書かれている退職理由は、会社が申請した内容がそのまま載っているだけです。ハローワークが調べて確定させたものではないので、実際の事情と違うなら本人が窓口に申し立てられます。

 

認められれば特定受給資格者、つまり会社都合で辞めた人として扱われます。給付制限がかからず待期7日の経過後から受給が始まるうえ、年齢と被保険者期間によっては所定給付日数も自己都合より多くなります。

 

分かれ目になるのは記録です。嫌がらせも長時間の残業も、証拠が残っていなければ窓口は事実を確かめようがなく、自己都合のまま処理されます。在職中のやり取りや勤怠の記録が残っている人ほど、申し立ては通りやすくなります。手元にあるものを先に集めてから窓口へ行きましょう。

 

上司や同僚からの嫌がらせを受けていた

 

上司や同僚から嫌がらせを受けて辞めた場合は、特定受給資格者の要件に含まれています。事業主から退職を勧められて辞めた場合も同じ扱いで、本人が選んだ離職とは見なされません。

 

判断材料になるのは、やり取りが残っている記録です。メールやチャットの文面、通話の録音、社内の相談窓口や上司へ相談したときの記録が使えます。日付と相手が分かる形で残っていると、窓口も事実を追いやすくなります。

 

辞めてから集めようとすると、社内のメールもチャットも見られなくなっています。在職中に自分あてに転送しておく、日付とやり取りをメモに残しておくといった備えが要ります。すでに退職した人は、私物の端末に残っているものと、家族や友人に相談したときの記録を探してみてください。

 

残業が月100時間を超えていた

 

長時間の残業は、離職の直前6か月のうちで判定します。基準は3つあり、どれか1つに当たれば対象です。

 

基準 対象になる期間 超えている時間 どの記録で示すか
3か月連続 連続する3か月 1か月45時間超 タイムカード、勤怠システムの記録
単月 いずれか1か月 100時間超 タイムカード、給与明細の残業時間
2か月以上の平均 連続する2か月以上 平均で1か月80時間超 勤怠記録、業務日報

 

100時間に届いていないから無理だと諦める人がいますが、45時間が3か月続いていれば当たります。月80時間が2か月続いた場合も同じです。手元の記録を3つの基準に順に当ててみてください。

 

残業時間は主観ではなく数字で示せるので、記録さえあれば申し立ての材料としては強いほうです。タイムカードの写し、勤怠システムの画面を印刷したもの、残業代の記載がある給与明細を持って行きましょう。

 

危険や健康障害のおそれを行政機関から指摘されたのに、会社が防止の措置をとらなかった場合も対象になります。

 

給与の未払いや大幅な減額があった

 

未払いなら賃金の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかった場合、減額ならそれまでの賃金と比べて85%未満に下がった場合が、会社都合の要件に当たります。どちらも退職手当は含めずに計算します。

 

月給25万円だった人が20万円に下がったなら80%で、85%を下回っています。21万5,000円なら86%となり、基準には届きません。給与明細を並べて割り算するだけで、自分が線を超えているかはその場で分かります。

 

対象から外れるのは、下がることを予見できた場合です。減額の説明を受けて同意していたなら、予見できたと扱われます。急に手取りが減った、説明もなく給与が振り込まれなかったという状況が、これに当たります。

 

申し立てるときは、下がる前と後の給与明細を両方持って行ってください。片方だけでは比べる相手がなく、割合を出せません。

 

入社前に聞いていた条件と実際の仕事が違っていた

 

採用のときに示された労働条件と、実際に働いた条件が違っていた場合は、会社都合として扱われる可能性があります。条件が違うなら入社を決めた判断そのものが成り立たないため、本人の都合で辞めたとは見なされません。

 

材料になるのは、求人票と労働条件通知書です。示された内容と実際の勤務が食い違っていることを、書面で並べて示します。職種を変えられたのに会社が必要な配慮をしなかった場合も、要件に含まれています。

 

区別されるのは、働くうちに不満が募って辞めたケースです。最初から示されていた条件を受け入れて働いていたなら、条件の相違には当たりません。判定が分かれるのは、入社時の書面と実際が違うかどうかの一点です。

 

求人票や条件通知書を捨ててしまうと比べる材料がなくなります。入社時にもらった書面は、働いているあいだも手元に残しておいてください。

 

どうやっても給付制限が明けるまで待つ自己都合退職

 

会社側に落ち度がなく、自分の判断で辞めた場合は、正当な理由のない自己都合退職として扱われます。次の理由は、特定理由離職者にも離職票の訂正にも当たりません。

 

  • キャリアアップや将来への不安を理由にした転職
  • 個人事業主としての独立や、自分の会社の設立
  • 給与や待遇に納得できなかったことによる退職

 

当てはまると早めに分かるほど、要らない書類を集める手間が省けます。待期7日のあとに原則1か月の給付制限があると見込んで、その間の生活費を組み直しましょう。

 

ただし教育訓練による解除は退職理由を問いません。ここに並んだ理由で辞めた人でも、指定された訓練を受ければ受給開始を前倒しできます。判定が外れて浮いた時間は、対象になる講座を探す時間に回してください。

 

キャリアアップを目的にした転職

 

今の職場では成長できない、この会社にいても将来が不安だという理由での退職は、正当な理由として認められません。制度が対象にしているのは会社側の事情や、本人にはどうにもならない事情です。前向きな理由はそこに含まれません。

 

辞めたくて辞めたわけではないという気持ちがあっても、会社に落ち度がない以上は本人の判断として処理されます。窓口で事情を説明しても、この扱いは変わりません。

 

転職先が決まっていない状態で辞めるなら、待期7日と給付制限1か月ぶんの生活費を先に見込んでおいてください。最初の振り込みまでは、失業認定を受けてからさらに日数がかかります。

 

独立や起業のための退職

 

個人事業主として独立する場合も、自分の会社を設立する場合も、給付制限は外れません。働き方を変えるための退職も同じ扱いです。

 

失業保険は再就職を目指して求職活動をする人が対象なので、独立を予定している時点で前提から外れます。開業の準備を始めていると、失業の状態に当たらないと判断されて受給そのものができなくなる場合があります。

 

開業届をいつ出すか、準備をどこまで進めているかで扱いが変わります。独立と受給の両方を考えているなら、自己判断で進めず、ハローワークの窓口で自分の状況を伝えて扱いを確かめてください。あとから受給できないと分かるより、先に聞いておくほうが計画を立て直せます。

 

給与や待遇に納得できなかった退職

 

働くうちに給与や待遇への不満が募って辞めた場合は、本人の判断として扱われます。条件が当初から示されていて、それを受け入れて働いた事実があるためです。

 

これは、採用のときに聞いていた条件と実際が違っていたケースとは別です。入社前の説明と食い違っていたなら労働条件の相違に当たり、会社都合として申し立てられます。境目は、不満の原因が入社後に生まれたのか、最初から食い違っていたのかにあります。

 

実際に賃金が下がっていたなら、話は変わります。下がる前の給与明細と比べて85%を下回っているなら、賃金の低下として会社都合の要件に当たる可能性があります。感覚で下がったと判断せず、明細を並べて割合を出してから窓口で相談しましょう。

 

自己都合の失業保険をすぐもらうまでの手続きの流れ

 

失業保険は、退職を会社が届け出た時点では1円も動きません。離職票を受け取った本人がハローワークへ行き、求職の申込みをしたところから受給の手続きが始まります。

 

退職日から入金までは、給付制限を待たない人でも1か月以上かかります。

 

  1. 会社から離職票を受け取る(退職後およそ2週間)
  2. ハローワークで求職の申込みをする(離職票が届いた日以降)
  3. 待期期間の7日間を過ごす(申込日から7日)
  4. 雇用保険説明会に参加する(待期の経過後に日程を指定される)
  5. 求職活動をして失業認定日に認定を受ける(原則4週間に1度)
  6. 指定した口座に振り込まれる(認定日からおよそ1週間)

 

遅れが出やすいのは1と2で、離職票の到着や来所が遅れると、その日数ぶんだけ入金も後ろへずれます。離職票が届いたら、その週のうちに窓口へ行く前提で予定を組んでください。

 

会社から離職票を受け取る

 

離職票は退職後に会社から交付される書類で、求職の申込みにはこれが要ります。手元に届かないかぎり窓口でも手続きに入れないので、退職後にまず待つのが離職票です。

 

届いたら、まず離職理由の欄を見てください。自分では会社の都合で辞めたつもりでも、記載は自己都合になっていることがあります。異議があるなら、早く気づくほど後の手続きが早く進みます。

 

交付までは2週間ほどかかることがあります。2週間を過ぎても届かないなら、まず会社の担当部署へ催促しましょう。会社が出してくれない場合は、ハローワークに相談すれば会社へ交付を促してもらえます。黙って待っている期間は、そのまま受給開始の遅れになります。

 

ハローワークで求職の申込みをする

 

離職票が届いたら、住所を管轄するハローワークへ行って求職の申込みをします。この申込みをした日が受給資格の決定日になり、待期の7日も給付制限の1か月もこの日から数え始めます。来所を1日遅らせれば、入金も1日遅くなります。

 

窓口では、身分の確認と振込先の登録をまとめて済ませます。

 

  • 離職票(1と2の両方)
  • マイナンバーカードなどの本人確認書類
  • 証明写真
  • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

 

特定理由離職者を申し出るなら、退職理由を裏づける書類もこの日に一緒に出します。診断書や住民票の写しなど、ケースごとに求められるものが違うので、そろえてから行きましょう。

 

足りない書類があると、その場では受給資格が決まらず出直しになります。出直した日が決定日になるため、忘れ物1つで受給開始が1週間単位でずれます。何が要るか迷ったら、行く前に電話で聞いておくのが確実です。

 

7日間の待期期間を過ごす

 

待期期間は受給資格の決定日から7日間で、退職理由を問わず全員が通ります。会社都合でも特定理由離職者でも、この7日を飛ばして受け取ることはできません。

 

この7日は失業の状態にあるかを確かめる期間なので、働いた日は失業とみなされません。1日でも働けば、その日数ぶん待期が後ろへ延びます。日雇いや数時間の単発でも同じ扱いです。

 

特定理由離職者に認定された人や会社都合の人は、この7日が明けた翌日から支給の対象に入ります。せっかく給付制限がかからなくなっても、待期中の1日のアルバイトで開始が1日ずれてしまうのはもったいない話です。7日間だけは予定を空けておきましょう。

 

雇用保険説明会に参加する

 

待期が明けると、雇用保険説明会の日程が指定されます。制度の仕組みと認定日の進め方をまとめて説明される場で、ここで雇用保険受給資格者証を受け取ります。

 

同時に初回の失業認定日も指定されます。受給資格者証も認定日もこの場で渡されるため、出席しないと以降の認定に進めません。指定された日にどうしても行けない事情があるなら、当日を待たずに窓口へ連絡して振り替えてもらってください。

 

無断で欠席すると日程の組み直しになり、初回の認定と入金がまとめて後ろへずれます。指定を受けたら、その日は他の予定より優先して押さえておきましょう。

 

求職活動をして失業認定日に認定を受ける

 

失業認定日は原則4週間に1度で、その日に窓口へ行き、前回からの求職活動の実績を失業認定申告書に書いて提出します。求人への応募やハローワークの職業相談などが実績になります。

 

支給されるのは、認定を受けた日数分だけです。求職活動の実績がないと失業と認められず、その期間分は支払われません。活動は認定日の直前にまとめてやるより、期間中に分けてこなしておくほうが確実です。

 

認定日に来られなかった場合も、その期間分は原則として支給されません。日程は指定制で自分では選べないので、受け取った認定日はカレンダーに入れて動かさないでください。この認定と支給を、所定給付日数を使い切るか就職するまで繰り返します。

 

指定した口座に振り込まれる

 

認定を受けると、申込みのときに届け出た口座へ基本手当が振り込まれます。目安は認定日からおよそ5営業日から1週間で、認定日当日に入るわけではありません。

 

振り込まれるのは、その回の認定で認められた日数分です。以降は認定日のたびに同じ流れが繰り返されるので、入金はおよそ4週間おきのペースになります。

 

入金の間隔が読めれば、家賃やカードの引き落とし日に合わせて手元の資金を配分できます。通帳に並ぶ名義は労働局などの役所の名前で、会社名でも失業保険という表記でもありません。見慣れない名義で入金されても、それが基本手当です。

 

自己都合の失業保険はいつからいくらもらえるのか

 

給付制限を待つ場合と、給付制限なしで受け取る場合とでは、受給開始はおよそ30日変わります。手続きの日を同じにして並べると差がはっきりします。

 

項目 給付制限を待つ場合 給付制限なしの場合
求職の申込み 4月1日 4月1日
待期の満了 4月7日 4月7日
支給の対象になる日 5月8日ごろ 4月8日
最初の入金 6月上旬ごろ 5月上旬ごろ
無収入で過ごす期間 手続きから約1か月半 待期の7日だけ

 

受け取れる総額はどちらも変わりません。差が出るのは入金が始まる時期で、無収入の1か月を貯金でしのぐか、その月から手当が入るかの違いになります。給付制限がかかるかどうかだけでこの30日が決まるので、生活費の見通しは大きく変わります。

 

総額のほうは所定給付日数と基本手当日額の掛け算で決まり、自己都合なら90日から150日が対象です。日数は勤続年数、日額は退職前の給料で決まるため、この2つを出せば貯金をいつまで持たせればよいかが計算できます。

 

自己都合の所定給付日数は90日から150日

 

自己都合退職の所定給付日数は、雇用保険に入っていた期間だけで決まります。年齢では変わらないので、勤続年数が分かれば自分の日数はその場で確定します。

 

被保険者期間 所定給付日数 日額5,000円と仮定した総額の目安
1年以上10年未満 90日 45万円
10年以上20年未満 120日 60万円
20年以上 150日 75万円

 

10年勤めた人と9年で辞めた人では30日分、日額5,000円なら15万円の差が出ます。転職の時期を選べる状況なら、被保険者期間の区切りを見てから辞める日を決める手もあります。

 

気をつけたいのは、特定理由離職者に認定されても日数が増えるとは限らない点です。介護や体調不良、結婚や出産育児が理由の場合、所定給付日数はこの表と同じままで、変わるのは給付制限がかからなくなることだけです。日数が増える話と、給付制限がかからなくなる話は、別々に考えてください。

 

基本手当日額は退職前6か月の給料で決まる

 

1日あたりの支給額は、退職前6か月の賃金の合計を180で割った賃金日額に、給付率を掛けて計算します。月給30万円前後なら基本手当日額はおおむね5,000円から6,000円が目安です。

 

給付率はおおむね50%から80%で、60歳以上65歳未満は45%から80%になります。賃金が低い人ほど給付率は高く設定されていて、これは収入が少ない人ほど失業中の生活へのダメージが大きいためです。給料が半分になると手当も半分、とはなりません。

 

自分の額を見積もるなら、直近6か月の給与明細を出して総支給額を足し、180で割ってから0.5から0.8を掛けてみてください。この数字に所定給付日数を掛ければ、受け取れる総額のおおよそが出ます。ボーナスは賃金日額の計算に入らないので、月々の支給額だけで数えます。

 

年齢ごとに基本手当日額の上限がある

 

計算した基本手当日額が上限を超える場合は、上限額のほうが適用されます。上限は年齢の区分ごとに決まっていて、給料がいくら高くてもここで頭打ちになります。

 

離職時の年齢 基本手当日額の上限
30歳未満 7,450円
30歳以上45歳未満 8,270円
45歳以上60歳未満 9,110円
60歳以上65歳未満 7,830円

 

いずれも令和8年8月1日時点の値です。賃金日額から計算した額がこの上限を超えるなら、超えた分は反映されません。給料の8割が出るつもりで計算していると、実際の入金額との差にあわてます。

 

上限額は毎年見直されます。数万円単位で生活の計画が変わる部分なので、ハローワークの公表資料で自分が申請する時点の値を確かめてから見積もってください。

 

失業保険を1日でも早く受け取るための注意点

 

受給開始が決まるのは、手続きを始めた日と待期を終えた日の2つです。どちらかが遅れれば、その日数ぶんそのまま入金が後ろへずれます。

 

避けるべきことは限られていて、待期中の就労と来所の先延ばし、教育訓練の動き出しの遅さ、そして受給期間の期限切れです。同じ退職理由の人より数週間早く受け取れるかどうかは、この4つを知っているかで決まります。

 

すでに待期中に働いてしまった人も、受給資格そのものは消えません。働いた日数ぶん待期が延びるだけなので、そこで諦めずに手続きを続けてください。

 

待期期間の7日間はアルバイトをしない

 

待期の7日は失業の状態を確かめる期間で、働いた日は失業と数えられません。1日働けば待期は1日延び、受給開始も同じだけ後ろへずれます。

 

対象になるのは正社員の仕事だけではありません。日雇い、数時間の単発、知人の手伝いで受け取った報酬も含まれます。額の大小は関係なく、働いた事実があるかどうかで判定されます。

 

予定を空けておく必要があるのは、この7日だけです。待期が明けたあとなら、給付制限の期間中でもアルバイトはできます。その場合は働いた日と時間、受け取った収入を失業認定日に申告してください。申告さえすれば減額や不支給の判断は窓口がしてくれるので、隠すより出すほうが安全です。

 

離職票が届いたらすぐハローワークへ行く

 

退職しても、失業保険の手続きは自動では始まりません。窓口へ行くまでは待期も給付制限も1日も進まないので、退職日から離職票を待つ期間は、待つだけで受給が近づくわけではありません。

 

つまり来所が1週間遅れれば、支給の開始も入金も丸ごと1週間遅れます。給付制限がかからない人でも、窓口へ行くのが遅ければ最短にはなりません。ここは自分の行動だけで動かせる部分です。

 

離職票が届く前でも、ハローワークで相談自体はできます。自分の退職理由がどれに当たりそうかを先に聞いておけば、書類を集める時間を離職票の到着待ちと重ねられます。退職日を過ぎたら、まず電話で窓口に確認してみてください。

 

教育訓練は退職前から動いておく

 

退職日が決まった時点で講座探しを始めてください。在職中に受けた訓練も解除に使えるため、動き出しが早いほど無収入の期間を短くできます。

 

辞めてから探し始めると、講座を選ぶ時間と申し込みから開講までの待ち時間が、そのまま受給の遅れになります。開講日は講座ごとに決まっているので、申し込んですぐ始められるとは限りません。

 

在職中に動くなら、講座名と実施施設を控えてハローワークの窓口で対象かどうかを先に確かめておきましょう。対象の講座かどうかは自分では見分けにくく、受講料を払ってから外れていたと分かっても戻ってきません。

 

受給期間の1年を過ぎると受け取れなくなる

 

失業保険を受け取れるのは、離職日の翌日から1年間です。この1年を過ぎると、所定給付日数が残っていても打ち切られます。受給期間は日数ではなく暦で区切られているためです。

 

所定給付日数150日の人が手続きを半年遅らせると、日数を使い切る前に期限が来て、残りは受け取れません。給付制限の1か月も、この1年の中に含まれます。この期限があるので、手続きは早いほど取りこぼしが減ります。

 

離職日の翌日から引き続き30日以上働けない事情があるなら、その日数ぶん受給期間を延ばせます。対象になるのは自分の意思では働けない事情に限られ、求職を休みたいという理由は含まれません。

 

  • 病気やけがで働けない
  • 妊娠している
  • 出産した
  • 育児をしている

 

延長できるのは最大3年で、本来の1年と合わせて通算4年が上限です。これは雇用保険法第20条で定められています。今は働けない事情があるなら、離職後すぐに窓口へ相談して延長の申請をしておきましょう。

 

失業保険を自己都合ですぐもらうときのよくある質問

 

窓口で多いのは、誰が該当を決めるのかという質問と、給付制限が1か月になる離職日はいつからか、という質問です。どちらも受給の開始日に直結するので、行く前に押さえておけば、その場で聞き直したり出直したりする手間が減ります。離職票が届く前の相談や、給付制限中のアルバイトの扱いもあわせてまとめます。

 

特定理由離職者に該当するか自分で判断できますか

 

該当するかどうかを決めるのはハローワークで、本人の申告だけでは決まりません。書類を提出して窓口の判断を仰ぐ流れになります。

 

判定はケースごとの要件と提出された証拠で行われるため、自己判断で諦めるのは早すぎます。当てはまりそうな事情が1つでもあるなら、関係しそうな書類を持って相談してください。

 

給付制限が1か月に短縮されたのはいつからですか

 

2025年4月1日以降に離職した人からです。それより前に離職した人は2か月のままで扱われます。

 

判定に使われるのは離職日で、手続きをした日ではありません。自分の離職日がどちら側かを離職票で確かめれば、無収入の期間が1か月なのか2か月なのかが確定します。

 

特定理由離職者だと所定給付日数も増えますか

 

雇い止めのように一部の事情では、会社都合と同じ日数の表が使われて日数が増える場合があります。一方で結婚、出産、育児、介護、体調不良が理由の場合は、通常の自己都合と同じ日数のままです。

 

どちらの場合も、給付制限がかからず待期の7日後から受け取れる点は共通しています。日数が増えるかどうかと、早く受け取れるかどうかは別の話として押さえてください。

 

離職票が届く前にハローワークへ行っても大丈夫ですか

 

相談だけなら離職票がなくてもできます。退職理由の扱いや必要書類を先に聞いておけば、離職票が届いた日にそのまま手続きへ進めます。

 

ただし受給資格の決定には離職票が要るので、正式な手続きは届いてから改めて来所します。会社から離職票が届かない場合の相談も、同じ窓口で受け付けてもらえます。

 

給付制限中にアルバイトをしてもいいですか

 

待期の7日を過ぎていれば働けます。給付制限の期間中でも禁止はされていません。ただし失業認定日には、次の内容を申告する必要があります。

 

  • 働いた日
  • 働いた時間
  • 受け取った収入額

 

申告しないまま働くと不正受給として扱われるので、少額でも必ず出してください。働く量が多すぎると就職したとみなされる場合があるため、勤務時間は窓口で目安を聞いておくと安全です。

 

失業保険の正式名称は何ですか

 

正式名称は雇用保険の基本手当です。失業保険は通称で、法律上の給付名としては使われていません。

 

基本手当は失業等給付のうち求職者給付に含まれます。窓口の書類や案内に基本手当と書かれていても、失業保険として受け取ろうとしているものと同じです。

 

自己都合の失業保険でも特定理由離職者か教育訓練ですぐもらえる

 

自己都合で辞めても、給付制限なしで待期の7日後から受け取れる人はいます。3つの方法のどれかが使えれば、無収入で過ごす期間がおよそ30日短くなります。

 

やることは、確認から窓口での申込みまで6段階です。

 

  1. 離職票を受け取り、記載されている退職理由を確認する
  2. 自分の退職理由が特定理由離職者の7つの事情に当たるかを照らし合わせる
  3. 当たりそうなら、診断書や住民票の写しなど事情に応じた書類をそろえる
  4. 当たらなければ、対象になる教育訓練の講座を窓口で確認する
  5. 離職票の記載が事実と違うなら、証拠を用意して申し立てる
  6. 書類を持って、住所を管轄するハローワークで求職の申込みをする

 

どれに当たるかを決めるのはハローワークなので、迷った時点で窓口に相談するのが一番早い方法です。書類が足りないまま行くと出直しになり、その分だけ入金も遅れます。

 

特定理由離職者にも会社都合にも当たらなかった人でも、教育訓練による解除は退職理由を問いません。離職前1年以内の受講も対象になるので、退職日が決まっているなら今日から講座を探し始めてください。

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