労務管理に役立つ知識#18 『社会保険適用拡大』年金制度改正(渋谷・社労士・年金・労務相談・コンサルティング)
2022/05/13
2022/10~段階的に社会保険適用範囲が拡大しますね。
社会保障の拡充を図ることは大いに結構。
ただ、厚生年金の保険料率が高止まりしており、ここにメスを入れて頂きたかったと感じます。
中には、国民年金保険料の納付率が70%ほどと低いため、強制加入させてきちんと保険料を徴収するための政府にバイアスがかかった謀略だと認識してる方も少なくはないかと。立場上、穿った意見に賛同することは出来ませんが、少なくとも誤解を生まない説明を、政府はすべきだと感じています。
今に始まったことではないですがね
さて、話を戻します。
2022/10~厚生年金法において社会保険適用範囲が拡大します。
短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大です。
※短時間労働者とは、週の所定労働時間、月の所定労働日数が正社員に比べて4分の3未満の者をいいます。
まずは現行を確認しましょう。
企業規模は500人超,対象者の勤務期間は1年以上,週20時間以上,月の報酬は8.8万以上,学生でない
この要件に該当する短時間労働者(パートやアルバイト)は強制加入しなければなりません。
これが2022/10から次のように変わります!
企業規模100人超,対象者の勤務期間2か月超,以下変わらず
さらに2023/10から次のように変わります!
企業規模50人超,以下変わらず
ここまでくると非適用事業を除き、かなりの者が適用者になるのではないのでしょうか。
会社は保険料の半額を負担する義務があります。
保険料の見積りを怠ると、思った以上にキャッシュの予実に開きが生じる場合がございますので、早めの準備(心構え)をしておくと良いでしょう。