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『管理職者必見』”全事業所対象”セクハラ・マタハラ防止措置必須(2020年6月~)

『管理職者必見』”全事業所対象”セクハラ・マタハラ防止措置必須(2020年6月~)

2020年6月施行したパワハラ防止法の改正。大企業のみスタートと思われがちですが、実はセクハラ・マタハラ防止措置に関しては事業規模を問わず、2020年6月より全事業所で講じていなければなりません。

ご存知でしたでしょうか。

まだ何も対策を講じていない場合は、来年のパワハラ防止法とまとめて対応するからと後回しせず、今のうちから検討、準備しておくとよいでしょう。

1.背景

中小企業のパワハラ防止法対策は2022年10月施行。それまでに準備すれは大丈夫!と思われている方も多いのではないでしょうか。

ところがどっこい、セクハラ・マタハラは別なのです。

セクハラ・マタハラ・パワハラはハラスメントというカテゴリーでカテゴライズできますが、各々取り締まる法律が違うのをご存知でしたでしょうか。

セクハラ・・・男女雇用機会均等法(2006年~)
マタハラ・・・男女雇用機会均等法、育児介護休業法(2017年~)
パワハラ・・・パワハラ防止法(2020年~)
※()内の年度はいずれも講ずべき措置が明らかになった年になります。

今回2020年”改正パワハラ防止法”が前面にでてきており、パワハラにかかる企業側への講ずべき措置に目が行きがちなのですが、実はセクハラ・マタハラの方がはるかに前から問題となっていたのです。

今回の2020年ハラスメント大改正では、3つのハラスメントについて、企業側の方針であったり、社員への周知教育、万一発生した場合のプロセスの明確化、関係者の不利益な取り扱いの禁止、再発防止策の徹底などをきちんと定義することで、徹底的にハラスメントゼロを目指すというものになっています。

では具体的に今回セクハラ・マタハラ防止措置に関し、何がどう変わったのでしょうか。

いままでの法律で定めていたことを”強化”したことがポイントです。

2.2020年6月改正点

最も大きなポイントは”セクハラ防止に必要な措置が明確になったこと”
企業は具体的にセクハラ事案が発生したときに明確なフローがなかったこともあり、法律上措置をとるよう明記していたとしても、それをどのように受け止めて実施するかは企業側に委ねられていました。
※通達の指示は出ておりますが、専門家でも長ったらしい文章をみてアクションするのは難しいです。

今回、事業主が雇用管理上講ずべき措置として、厚生労働大臣の指針により 10 項目が定められており、これらを参照に各事業所で対応していくことになります。

!CHEACK 講ずべき措置10項目とは

① 職場におけるセクシュアルハラスメントの内容・セクシュアルハラスメントがあってはならない旨の方針を明確化し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発

② セクシュアルハラスメントの行為者については、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に規定し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発

③ 相談窓口をあらかじめ定めること。

④ 相談窓口担当者が、内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。また、広く相談に対応すること。

⑤ 事実関係を迅速かつ正確に確認すること。

⑥ 事実確認ができた場合には、速やかに被害者に対する配慮の措置を適正に行うこと。

⑦ 事実確認ができた場合には、行為者に対する措置を適正に行うこと。

⑧ 再発防止に向けた措置を講ずること。(事実が確認できなかった場合も同様)

⑨ 相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知すること。

⑩ 相談したこと、事実関係の確認に協力したこと等を理由として不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、労働者に周知・啓発すること。

あれ、当たり前ことが書いてあると思った方、パワハラ防止基準と同じなのではと思った方、正しい理解です。

『講ずべき措置はパワハラ同様』とご理解いただいて結構かと存じます。

なお、マタハラに関しましては特に言及されておりません。上記参照のうえ、セットでご対応いただければよろしいでしょう。

!自社の労働者が他社の労働者にセクシュアルハラスメントを行った場合の協力対応(セクハラのみ)

セクハラ防止措置としてとることが望ましい対応が一つだけありますので、最後にこちらを紹介させていただきます。

自社の労働者が他社の労働者にセクハラを行い、他社から事実確認等で協力を求められた場合、これに応じるよう努めることとされました。

※ なお、セクハラについては、他社の労働者等の社外の者が行為者の場合についても、雇用管理上の措置義務の対象となっています。1つのプロジェクトを各社から人材を結集させチームとして取り組む在り方は今となっては当たり前ですが、従前の規定では特に触れておりませんでした。しかしながらあくまでも対会社間の問題なので、義務には出来ない点とセクハラ以外には該当しないという点を覚えておいてください。
※自社の労働者が他社の労働者等からセクハラを受けた場合には、必要に応じて他社に事実関係の確認や再発防止への協力を求めることも雇用管理上の措置に含まれます。

3.アクションプラン

アクションプランは前回ブログでお伝えした”『”中小企業経営者必見”2022年4月1日施行』パワハラ防止法義務化です!”をご参照ください。
※パワハラをセクハラに読み替えていただくのと、目安日付をご放念ください。

【リンク先】『”中小企業経営者必見”2022年4月1日施行』パワハラ防止法義務化です!

4.まとめ

行為者はそんなつもりではなかったとしても、被害者の受け止め方次第でそれがセクハラにもマタハラにもモラハラにもプラハラにも該当してしまう可能性があります。
※ちなみにプラハラとはプライベートハラスメントをいいます。
ここまでくるとコミュニケーションってなんなんだ、って話になりますよね。

1つの解としては強要しないこと。たとえば上長がプライベートのことを話す→つられて自分も話す→自然に掘り下げる→のってきたら会話を続ける、必要以上に掘り下げず、のってこなければクローズする、何かしらの尺度を持つことが大事です。
こんなことにも頭を使う時代になりました。昭和の人間にはちょっと厳しいですね。

さて、話を戻しますとセクハラ・マタハラは企業の取り組み次第でゼロに近づけることはできると思います。
一般的には男性が行為者になるでしょう。
研修をお考えならば、男女別に実施しても良いかと思います。より具体的に何がいけないのか踏み込んだところまで説明することも大事です。
(なかなか異性には言いにくいこともあるかと思います。)
このような取り組みはまずはできることから進めるが鉄則です。

全社TPOの徹底を改めて打ち出すところからはじめてみてはいかがでしょうか。

貴社の労務管理に少しでもお役に立てれば幸いです。

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